筆者は両都市とも出張で何度も訪れたことがあり、餃子を楽しんでしてきた。

 浜松餃子は、円形に餃子が並べられ、中央にもやしが盛られているのが特徴とされる。ただし、現在の浜松では、そういう姿で提供しているお店は少ない。中央にもやしが盛られていたのは、昭和30年代に屋台で提供されていた当時のスタイルだ。フライパンに丸く並べて焼き、茹でたもやしを添えたことが始まりだ。

 このもやしには、餃子をべたあとの油っぽさを解消する効果があった。

 浜松餃子には、キャベツと玉ねぎを中心とした野菜の甘味がふんだんに感じられ、肉も多めに入っている。

 最近では、浜松駅近くにも店舗が増えたが、多くは住宅地にお店がある。

 そのため、出張時に前泊か延泊して、地元の遠州鉄道とバスの一日フリー乗車券を買い、何度かに分けて餃子巡りをしないと回り切れなかった。

 一方の宇都宮餃子は、白菜などの野菜がたっぷりでさっぱりしているのが特徴だ。太平洋戦争以前の宇都宮には軍事拠点があり、終戦後に中国から宇都宮に帰還した兵士たちが本場の餃子の味を再現しようと白菜を用いて作り始めたのが起源とされる。

 餃子のお店は駅前とクルマがないと移動できない沿道にあるので、自動車でお店めぐりすることになる。宇都宮のべログ1位の「正嗣 宮島本店」と2位「宇都宮みんみん 本店」のお店が双璧であり、筆者は宇都宮で初めて会う方には「餃子はどちら派ですか」と聞くことにしている。

 両店は目と鼻の先に位置しており、徒歩1分程度で行き来できる。そのため、「はしご餃子」という楽しみ方も可能だ。どちらの餃子にも豚挽き肉に加え白菜やキャベツが餡に使われているが、これは白菜やキャベツの産地であることが影響している。

過去10年間の戦績を振り返る

 2018年1月末に最新の「家計調査」が発表され、2017年は宇都宮市が4年ぶりに日本一を奪還した。過去10年間の戦績を振り返ると、結果は以下のようになった。