これがポケモンウォッチ。息子さんの命令(?)で目黒川を8キロ、ポケモンの巣を探し歩いたことも
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英語が話せなくてもオールオッケー!

 さらに驚くのが、これほど自由な旅をしているのに、中山さんはほとんど英語を話せないという。家では字幕つきでアメリカのドラマを見ていることもあり、言われたことは多少わかるが、自分から伝えるときはジェスチャーがメインだと話す。

例えば、虫刺されの薬を買うときは、店の人に蚊がぷ~んと飛んできて腕に止まって、そこをパンと叩いてかく仕草を見せたら、まず日本の蚊取り線香が出てきたんですよ。“ノー、アフター”と言ったら、かゆみ止めがちゃんと出てきた。

 バスの時刻表がないときは、係の人に“フィフティ、フィフティ……”と繰り返し言い続けたら理解して、“ノーノー、トゥエンティ、トゥエンティ”と答えてくれて、つまり20分おきの運行ってこと。短い言い回しでも意外に通じるんですよね。

 もしも相手がペラペラ話し始めても“スロー”といえば、ゆっくり話してくれるし、それでもわからなかったら紙に書いてもらいます」

 言葉の壁を軽やかに乗り越え、自分の好きなことをとことん楽しみながら、異なる世代ともふれあえる。まさに旅の達人! ちなみに、スマホでイイ男の写真を撮るのも、海外旅行の楽しみのひとつとか。

お手洗いの壁が旅行の写真のギャラリーに。ヨーロッパは列車に乗って巡ったそう

「亭主がいないおかげで好きに暮らせているの」

 と、楽しげな中山さん。

 幸せなおひとりさまライフを送るためには、自分の好きなこと、好きなものだけを選ぶことが肝心。その基準は人それぞれで、中山さんはゴーイングマイウェイを貫いている。

「人にどう思われようと気にしないんです。息子たちも私の性格をわかっていて、人に迷惑をかけさえしなければ、何も言いません」

 せっかくのおひとりさまライフは、自分が無理をしないでいられることがいちばん大切と言えそうだ。


〈PROFILE〉
なかやま・まり ◎'67年にデビュー。テレビドラマ『サインはV』で人気を博し、多数の映画、テレビドラマに出演。'80年に結婚して芸能界を退いたが、離婚した'99年に復帰。この夏は『ミュージカル アルプスの少女ハイジ』にロッテンマイエル役で出演中。8/25川崎市民プラザ、8/26府中の森芸術劇場、9/24クレアこうのす、10/6保谷こもれびホールで上演