この日は7頭の犬たちが預けられていた。時間は、朝8時から夜8時まで。ペットフードなどの支援物資も届く
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「まず、被災した『まび記念病院』で患者さんの搬送、避難所での支援や支援物資の仕分け作業などを行っていました。

 7月半ばになって少し落ち着いてきたころに、倉敷市のペットの同行避難の体制が整っていないことが問題になりました

 ペットの避難問題は東日本大震災や熊本地震でも起きた。ペット同伴を拒む避難所が多く、外につなぐか、車の中、被災した住居に置いておくしかなかった。今回は、見かねた岡山県獣医師会が、動物病院での一時預かりを始めた。

「それでも、長期となると動物病院での通常業務もありますからね。そこで私たちが一時預かり専用の施設を作ろうと提案し、ここにトレーラーハウスを持ってきたわけなんです」

なんとか現状を乗り越えて

 大西さんたちは、熊本地震でも同様のペット支援活動を行ってきた。

 そもそもピースウィンズ・ジャパンは、紛争や自然災害の際に緊急人道支援を行う団体。その活動の一環として、災害救助犬やセラピー犬の育成、殺処分ゼロを目指す保護犬活動に取り組んでいたのだ。

 トレーラーには、全国から送られたペット用の支援物資も仕分けされ、ここに来れば受け取ることもできる。また、ペットのための診療カーやトリミングカーも隣接している。

動物にかかわることは、すべてここに集約させたんです。今回のような災害では、“何かやりたいが何をしていいかわからない”という人もたくさんいます。私たちは、そんな人や企業、お医者さんたちをコーディネートするのが仕事

 避難生活は長期化することも珍しくない。避難が長引くと、疲れ果て、ペットを飼い続ける気持ちを失う飼い主も増えていく。

 これまで何度も目の当たりにしてきた、と大西さんは言う。

被災して家に住めなくなって、避難所生活にも疲れて、ペットのことまで気持ちが回らないというのもわかります。それでもなんとかこの状況を乗り越えて、飼い続けてほしい。倉敷市では仮設住宅でもペットが飼えるようになりましたし、根気強く説得を続けていきたいです」