一方、茂上さんは、当初9歳年下の美人の綾子さんにゾッコンでした。ところが、ある時、茂上さんの相談室から交際終了のお知らせがきました。

 仲人さんが語る終了理由は、こうでした。

「橋本様はアクティブでチャーミングな女性ですが、ご自身の理想や美意識が高く、茂上も最初はそこに、自分が応えていこうと一生懸命に頑張っていたようです。

 でも、次第に疲れを感じるようになった、とのことでした。無理することなく、自然に寄り添えるお相手の方が、自分には合っているとの判断でした」

 綾子さんは、ジムに通ったり、食べ物にも気を使っていたりするので、スタイルも抜群です。また、仕事にも一生懸命な頑張り屋なのですが、どうも男性を選ぼうとする意識が強すぎたようです。

 男女ともに、ストイックな努力家は、相手にもそれを求めてしまいます。結婚は、“お相手を理想通りに変える”よりも、“お相手の現状を許容する”ことが大事なのです。

若さよりも大切なものとは?

 石原清美さん(39歳、仮名)は、先日入会したばかりの女性です。36歳の頃から婚活アプリや婚活パーティなどと中心に婚活をしてきましたが、なかなかいいお相手に巡り会えずにいました。

 そこで、結婚相談所での活動を始めるようになったのですが、登録したら、申し込まれるのは、40代後半、50代の男性ばかり。お申し込みをかける同世代の男性には、まったくお見合いを受けてもらえず、すっかりやる気をなくしていました。

 そんな時に、同い年の年収が800万円の公務員男性、比嘉啓介さん(仮名)に申し込んだお見合いが、受諾されました。

 お会いしてみると、とても話しやすく気さくな男性でした。そして、お見合いの後に、お互いが交際希望を出し交際することになったのです。

 清美さんは、私に言いました。

「このご縁を大切に育てていきたいです。でも、比嘉さんは39歳だし、お仕事も安定した公務員だし、人気がありますよね。

 私よりも若い女性からのお申し込みも多いでしょうし、今後、気になる人がいたらお見合いをするかもしれない。若い女性たちの中に入って、私がどう勝ち抜けばよいでしょうか?」