『逃げ恥』の給料と比較してみると

日沢「ドラマ『逃げ恥』のみくりの給料は、Bさんも言っていたように、月給19万4000円でしたね」

Bさん「はい。うらやましいです」

日沢「ここで、Bさんの場合の上記2つの平均額を見てみましょう。(2000円+1074円)÷2=1537円となります。150時間×1537円=月給23万550円という金額になります。それを年間にすると、276万6600円です」

Bさん「なるほど」

日沢「これもあくまでも一例です。平均値を使った計算は、ある程度の信ぴょう性はありますが、個人的な事情が考慮されていませんからね。でも、これくらいの働きをしている、という自信は持っていいかと思います」

Bさん「計算の仕方でこうも金額が変わるのですね。結論として、どれが正しいのでしょうか」

お金ではなく気持ちが大事

日沢「このお話で大事なのは、いくらぶんの労働をしたというところではありません。

 家事分担などで不平不満が溜まっている場合には、無償の労働を数値化することで、理解してもらいやすくなります。特に相手が男性の場合には、これだけ頑張っている! と感情に訴えるよりも、○○万円分の働きをしている! といったほうが響きますからね」

Bさん「たしかにそうかもしれません。主婦が当たり前のようにしている家事は、実は価値ある労働だと理解してもらって、夫にも家事を分担してもらうことが大事なんですね。ありがとうございます」


日沢新(ひざわ・しん)◎税理士。1987年生まれ。2013年に、税理士の国家資格を取得。税理士事務所NEO FRONTIER TAX OFFICEの代表税理士(https://hizawa-tax.com/)。おもに個人や中小企業、そして相続に関する相談に乗っている。身長185cm、70kg、体脂肪率8%。日々のジムトレーニングで、鍛え抜かれた肉体美を目指す。好きな言葉は「黄金の精神」。