そこから共通の知人の飲み会の帰り「結婚を前提にお付き合い」することにしたふたり。主にDIYで改装を続けていたサムソンさんの新居で会っていたそう。
みね子:そのころはまるで付き合ってるかのように週1くらいでここに来てた。でも、この家には風呂……あるけど、お湯が出ない。
サムソン:だから「お湯が出るように改装してくれたら一緒に住んでもいい」って。
その「改装」は能町さんの意向もあり、間取りを大幅に変える、かなり大規模なものになった。当初の見積もりでは、家の購入価格を超えたという。業者の改装後も、サムソンさんがDIYを続け、北欧や地中海の雰囲気が漂う現在のような空間に。
お互いの不満なトコロ
みね子:私は全然手伝ってないんですよ。昭和のいちばんダメな父親って感じで、家に帰ってくるだけ。アキラがご飯も作ってくれるし。
サムソン:家では、お互い何もしゃべらずスマホを見てる。
みね子:それマジで多い……。
不思議な安定感で同居生活が続いているふたり。お互いの嫌な面が見えてきたりはしない?
みね子:本気で嫌なところはないですね。
サムソン:アキラが嫌なのはね、この子がお風呂のお水を5日間くらい残すとこ。せめて2日くらいで抜いて。「もったいない」って言うのよ。
みね子:もったいないですよね。彼は湯船に浸からないし、普通に沸かし直して入ってるんですが、許せないみたい。
サムソン:人類の97%くらい許さないわよ、それは。
みね子:あ、でもそういう細かい許せないことならあります。例えばおみそ汁の汁は捨てるもんだと思ってる。信じられないですよね?
サムソン:具を食べたら終わりよ。だって腎臓が悪くなるじゃない。
みね子:具があるものは、外身は捨てるものだと思ってる。
サムソン:みね子のお土産の高級クリームパンも、クリームなくなった瞬間にゴミ箱にバコーン! って。
みね子:そう、食べかけで捨てる。貴族ですかね?
同居によるポジティブな変化はあったのだろうか。
サムソン:ちょっと生活はまともになった感じがする。みね子が出張とか旅行でいないときとかね、気楽っちゃ気楽なんですけど、あっという間に部屋とかぐっちょんぐっちょんになりますよ。私ほんとは(部屋にぶら下がっている)このハンモックとネットフリックスとスマホだけで一生過ごせるの。
みね子:寝る時間が早くなったし、3食きっちり食べてます。いっとき体重が増えたからダイエットしたんですが、手伝ってくれたし。アキラ、お料理上手ですよ。
サムソン:みね子も食事にうるさそうで全然うるさくない。トマトの湯むきをしないと嫌、とかそういうタイプでもない。前、男にスパゲティ作ってあげたら「トマトに皮が残ってる」って文句言われたの。モヤシのひげ根も絶対取らないから!