Koki,がお手本とするべき人物

 Koki,がお手本とするべき人を先日、見つけました。6月14日放送『アナザースカイII』(日本テレビ系)に出演したモデル・森星です。彼女は世界的デザイナー・森英恵の孫にあたり、Koki,と同じくセレブリティーです。

『新チューボーですよ!』(TBS系)のアシスタントを務めていましたが、やはりお嬢さま育ちで、あまり気がきかないせいでしょうか、堺正章との相性はあまりよくなかったように感じました(ちなみに、最高にマチャアキに好かれていたと私が思うのは、元TBSアナウンサー・小林麻耶です)。

「何をやっても続かなかったことが、コンプレックス」の森が「このままではモデルとして生き残れない」と、自らニューヨークの事務所を探して所属し、“ファッション界のアカデミー賞”と称される『コスチューム・ インスティテュート・ガラ(通称・METガラ)』に2年連続で出演していることを、同番組で明かしていました。自分のブランドを持つための勉強もしたいと話しています。こういう苦悩や苦労エピソードが嫉妬の時代には求められるのではないでしょうか。

 Koki,のお父さんである木村拓哉は中国最大のSNSであるWeiboで大人気ですし、幸いなことに彼女は英語も堪能だそうですから、中華圏をターゲットにして、モデル業などで実績を積み、そこから凱旋帰国するのはどうでしょうか。コネ疑惑を払しょくし、実力のあることを見せるのにいちばん簡単な方法は、歴史ある賞を取って実力を証明することです。嫉妬して叩いていた人も、賞という証拠があれば何も言えません。

 実績に加えて、Koki,が外国で苦労したエピソードを語れば、彼女を叩いていた人ほど「恵まれているが、努力家だ、頭がいい」とヤバいくらいの手のひら返しをして、ファンになるでしょう。

 恵まれたことがネックになるという、難儀な時代に生まれてしまったKoki,ですが、両親とて簡単にスターになったわけではありません。木村拓哉もSMAP初期にはレコードのセールスが悪く、コンサートにも人が集まらないという辛酸をなめていますし、工藤静香もおニャン子クラブに加入する前に『セブンティーンクラブ』のメンバーとしてデビューしていますが、シングルを2枚発売して解散するという屈辱を経験しています。

 もしかしたら、Koki,が誇るべきは、不屈の精神力を持つ両親の血を引いていることかもしれません。


プロフィール

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に答えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」。