Koki,が反感を買ってしまう理由

 元来、芸能人というのは、一般人が一方的に憧れる対象でした。しかし、SNSが出現し、一般人も「見られる快感」を得るようになったことで、芸能人を「自分と同じ次元」だと思う人が増えたのではないでしょうか。「圧倒的なスター性を持っているから好き」から「私に似た芸能人が好き」へと変わっていったのではないかと思うのです。

 だとすると、女優が富豪と交際したり、正統派として将来が約束されているエリートは「自分とかけはなれた存在」ですから、なんとなく「面白くない」、もっと言うと「嫌い」と感じるのではないでしょうか。羨望を集めるのが芸能人の仕事だったはずなのに、嫉妬を買わない芸能人が愛されるという何ともヤバい時代に突入したのです。

 現代を「嫉妬の時代」ととらえた場合、Koki,は分が悪い。なぜなら、生まれながらにして恵まれているがゆえに、反感を買いやすいからです。

 例えば、Koki,は高級ブランド、ブルガリやシャネルのアンバサダーを務めています。最近の企業はSNSのフォロワーが多い人を広告塔に選ぶ傾向がありますから、Koki,が選ばれても全く不思議はないのですが、「嫉妬の時代」においては、「親のチカラで仕事をもらっている」「持ち上げられすぎてヤバい」といった解釈をされてしまうでしょう。

 それでは、Koki,はどうしたらいいのか。私は、あえて苦労をすることが必要なのではないかと思うのです。