残念すぎるエピソードの数々

 その(1)ケーキの件。

 新郎新婦の証言「食後のデザートとして切り分けて、子どもたちにも行き渡っていると思っていました。友人がスタッフの人に“子どもの分はないのか”と聞いたら、“ないです”と言われたそうです

 新婦友人の証言「子連れで式に出席していました。スタッフの人が、テーブルの真ん中に大きな四角形のケーキをポンと置いたんです。仕方なく私が細かく切り分け、子どもたちに食べさせました」

振る舞われたウエディングケーキは四角形で、原型からは想像できない切り方に驚いた友人もいたという
振る舞われたウエディングケーキは四角形で、原型からは想像できない切り方に驚いた友人もいたという
【写真】要望の飾り付けとはほど遠く、残念な飾り付けになった席

 その(2)飲み放題の件。

 新婦友人の証言「コーラを注文したんですが、ないと言われました。何があるのか聞いたら、オレンジジュースとお茶。メニューさえなかった」

 新郎新婦の証言「メニューはなく、空いたグラスがあっても無視でした」

 その(3)コース料理とは別に注文した寿司の件。

 新郎新婦の証言「“ケーキの後に寿司が出てきたんだけど、あれってサプライズ?”と茶化されたんです。何を言っているのか不思議でした」

 新婦友人の証言「デザートを食べて、コーヒーを飲んでいるときに、寿司が運ばれてきました。サービスが遅れた詫びもなく、淡々とテーブルの上に置いていきました……」

 そして、極めつきのショックは、友人が撮ってくれた写真を後日見たとき。

「当初、花代として約20万円の予算を組んでいたんです。式場から10万円で要望どおりにできると言われました。ところが写真を見て、少ないなと。式当日はそこまで気が回らなかったんですが、こんな殺風景な披露宴だったのかと思うと恥ずかしい」(健斗さん)

招待客には返礼品としてパンケーキを渡したが、中に発注書(写真はその一部)が入っているミスも
招待客には返礼品としてパンケーキを渡したが、中に発注書(写真はその一部)が入っているミスも

 挙式披露宴を台無しにしたことについて、メルパルク仙台の担当者は、

「直接話し合いを進めているところですので、お答えいたしかねます」

 と言葉を尽くさない。

 健斗さんは、

「最初は、結婚式の費用を払ってほしいと言っていました。問題が大きくなり、請求しませんと手のひらを返しました。式のやり直しを提案されましたが、妻はもう、ドレスを着たくないと言っています。プランナーからの謝罪もありません。話し合いのさなか、責任者は“もう質問は受けつけない”と言い放ったこともある。弁護士を通して話を進めてほしいとも言われました」

 式場側の態度に疑心暗鬼だ。

 結婚式直後に新婦がうつ病を発症するひどい不手際。重要なのはしっかりと再発防止に取り組めるか、だろう。