妻に直撃すると

 8月中旬のお昼すぎ、都内にある自宅に帰ってきた彼の妻に話を聞いた。

─最近、ドラマなどで座るシーンが多いですが、足の調子が悪いのですか?

「少しひざを痛めているんです」

 声をかけると一瞬、驚いた様子を見せたが、立ち止まって答えてくれた。

─3年前に頸椎を亜脱臼したときの影響ですか?

「それとはまた別だと思うのですけれども……」

 さらに質問を続けようとすると、表情を硬くして足早に家に入ってしまった。

 日本で唯一の足の総合病院である、『下北沢病院 足病総合センター』 センター長の菊池恭太氏は、3年前のケガと、現在ひざを痛めていることに直接的な関係はないと指摘する。

「ただ、頸椎を痛めたときに、頸椎の中に走る脊髄や神経を損傷したことで、神経に影響が出た場合、筋力や身体のバランス機能が低下したり、足の運びがぎこちなくなるなど、歩行機能が低下する場合があります。身体機能が衰えたことで、ひざにかかる負担も増えると思いますね」

 ひざを痛めていることに関しては、こんな可能性も。

「変形性膝関節症が推測されます。特に、西田さんと同じ60〜70代の人はかかりやすい。原因としては、単にひざを使い古したことによる先行する要因がない一次性のものと、ひざをケガしたり、病気をしたことで関節を悪くする二次性のものがあります。西田さんの場合、どちらの可能性もありますが、頸椎を痛めて身体機能が衰えたことで、ひざへの負担が増えて患うことが考えられます」(菊池氏)

 ひざの件に関して、西田の所属事務所に問い合わせると、

「ひざを痛めていることは事実です。3年前に頸椎をケガしたころから悪くなりましたが、大きな病気ではなく、年齢を重ねたことでひざの関節を悪くしたためです。(テレビや映画に出る際は)事前にそうした事情を話し、身体の状況に合った仕事をしています」

 また彼が元気に歩くシーンが見られるといいけど……。