例えば、貯金の話。今は貯金がないかもしれない。でも、結婚したら2人で働いて、毎月決まった金額を貯金していけば、蓄えも増えていくでしょう。将来的に貯金ができればいいと考えるか。貯金がないから結婚してからが不安だと考えるのかで、とる行動も、未来も大きく変わっていきます。

 年老いたひとり暮らしのお母さんのことにしても、人の人生はそれぞれです。介護などされずに一生を終える人もいます。また、介護が必要になったとしても、それがどの程度なのか、介護保険を使ったり、お金に余裕があるのならヘルパーさんを頼んだり、施設のお世話になることもできるのです。

 生活をしていて、起こる事象は変わりません。ですが、それをプラスにとらえる人には、明るく幸せな人生が待っています。ところが、マイナスにとらえる人は、マイナスがマイナスを呼び、負のスパイラル巻き込まれていく。不幸にどっぷりと浸かっていくのです。

最後までマイナスの着地点

 結局、吉行さんからはその後、“交際終了”の連絡が入ってきました。お断りの理由は、「尚美さんと結婚の話を具体的にするようになったら、後ろ向きな発言ばかりするので、気が滅入ってしまう。彼女とは楽しい結婚生活が送れないと思いました」と言うものでした。

 吉行さんから“交際終了”がきたことを告げると、尚美さんは言いました。

「そうですか。吉行さんは、コミ力もあったしモテる人だろうから、私を好きにさせることも簡単だったでしょうね。私は恋愛経験も少ないし、上手な恋愛の仕方もわからないから、フラレてもしかたないですよね」

 またもや、着地点がマイナスでした。好きな異性にフラレるのは、誰でもあることです。でもフラレたときに、それをどうとらえるかで、次に素敵なお相手に巡りあえるかあえないかも変わっていきます。

「こんな私だからフラレて当然」と思うのではなく、「男女は相性。たまたま今回のお相手とは相性が合わなかったけれど、私に合うお相手は、どこかにいる。きっと見つかる」

 そう思って、次の出会いに向かうことが大事なのです。

 何が起こっても、ポジティブな方向に考えを転換する。婚活を成功させたいなら、忘れないでくださいね。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/