■ひと足早い神奈川県の考査。東京が本命なら結果は教える?

 神奈川県の私立校(慶應横浜初等部を除く)は、10月後半に本番の試験が終了、早い学校では10月半ばには合否が出ています。そのため東京の学校が本命の場合、結果をお子様に伝えるか否かが大きな鍵となります。

 正解は、“絶対に結果はお子様には伝えない”です。

 国立も受験する場合、試験は12月まで続きます。そうなると、神奈川県の学校の面接は9月の半ばからはじまりますので、約3ヶ月の長丁場となります。マラソンに例えると、折り返し地点で1位を独走していても、最後に追い上げてくるランナーに抜き去られては意味がないのと同じです。

 しかし、お受験幼稚園では、ご両親が結果を本人に伝えていなくても、ほかの保護者から入学手続きをしていたところを目撃され、その情報をもとにお子様同士で合否の話をすることもあるそうです。

 お子様本人から聞かれても、“まだお手紙届いてないよ。何かの間違いじゃない? まだ○○学校のお試験があるから一緒に頑張ろうね!”と上手に子どもを誘導してください。

■試験1週間前の過ごし方

 直前期になると、お子様よりもご両親が焦ってしまい、“どうしてこんなこともできないの?”と強くお子様に当たってしまいがちです。

 しかし、5歳や6歳の子どもが直前の数日間に詰め込んでも、それをすぐにアウトプットできるようにはなりません。それよりも、いままで積み重ねてきたことをできる範囲でしっかり実力発揮できるように環境整備してあげることが大切です。

 以前、実地体験がいちばん大切だとお話ししましたが、お子様に成功体験を思い出させ、“あの時の○○君/ちゃんは本当に凄かったよね! あのときと同じようにお試験でも頑張ったら絶対に大丈夫だよ!”と励ましてあげましょう。

 運動会のかけっこで一等になった話でも良いですし、山を登りきった話でも良いです。もし、成功経験ができなかったと感じているご家庭があれば、いまからでも間に合います。たとえば一緒に目玉焼きやパンケーキを作ってください。そして、美味しい美味しいと褒めてあげてください。ほめ殺しではありませんが、子どもなんて単純です。ほめられたら、ほかのことも突然できてしまったりするのです。

 本番はたったの一回です。いままで積み上げてきた努力をしっかり出しきれるよう、お膳立てしてあげるのも、子どもに小学校受験をさせてしまっている親の責任だと思います。

 最後に、例年にも増して流行っているインフルエンザの対策について、おすすめグッズをご紹介いたします。

 まず、お試験の前はなるべくマスクを着用し、早い段階で予防接種を打っておいてください。手洗いうがいはもちろん、常にお母様は除菌ウェットティッシュや抗菌化スプレー、ジェルなどを携帯しておきましょう。

 また、直前期は風邪や発熱していても、無理に教室に連れていらっしゃる方が多いです。『ウイルスガード』(除菌剤)をお洋服の邪魔にならない場所に安全ピンで付けたり、『イータック』(抗菌化スプレー)をかばんや洋服などにふりかけておくのもおすすめです。

 少し高額にはなりますが、お部屋まるごと除菌してくれる『ジアイーノ』(除菌脱臭機)をご自宅にご用意されている方もいらっしゃいます。購入場所など詳しい情報は、『ウイルオフバリア』(空間除菌剤)『イータック』『ジアイーノ』といった単語で検索されてみてください。

<著者プロフィール>
いとうゆりこ◎お受験コンシェルジュ&戦略プランナー。自身の経験から美容や健康・芸能・東京に関するマネー情報まで幅広い記事を各媒体で執筆中。いとうゆりこ受験情報公式サイトは、https://itoyuriko.studio.design