令和の炎上は「不倫」より「ハラスメント」!?

 今回の騒動で、優樹菜が見逃していたことが2点あると思います。

 1つめは、「SNSの時代にヒミツはない」と気づいていなかったこと。彼女が送った恫喝まがいのメールは、タピオカ店主の知人を通じてSNSで一斉に拡散されました。DMでは「週刊誌は自分の味方だ」と言わんばかりでしたが、今は一般人もスマホがあれば会話を録音できますし、DMのスクリーンショットを撮ることもできます。週刊誌の手を借りずとも、SNSを使えばそれらを拡散することができることを見落としていたのではないでしょうか?

 優樹菜といえば、インスタグラムのフォロワー530万という日本有数のインフルエンサーです。それだけファンが多い人と見ることもできますが、フォロワーが多いことはリスクでもあるのです。注目が集まることで炎上しやすくなったり、おかしな人に絡まれても人気商売ゆえにキレることもできないからです。有名人ゆえに行動には気をつけないと、瞬く間にアンチの餌食(えじき)になってしまうのがインフルエンサーの宿命なのかもしれません。

 2つめは、強い者が弱い者に圧力をかける、ハラスメント的な行動を社会が受け入れられなくなっていること。

 彼女はインスタグラムで《もうお店には行かなくて大丈夫です》とフォロワーに呼びかけていました。『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)に出演した北村晴男弁護士は「営業妨害、不法行為になる可能性は相当高いと思いますよ」と解説していましたが、法的な問題はさておき、影響力のある人にこんなことを言われたら、お店のほうはたまったものではないでしょう。

 12月にはプロレスラー・ジャガー横田の夫で、医師の木下博勝氏が勤務していた医療法人で准看護師の男性にパワハラを働き、男性に損害賠償を求められたと『週刊文春デジタル』が報じて話題に。「ジャガーの尻に敷かれる気弱な夫は偽装だったのか」との声も出ています。

 立場の強い人からの“弱い者イジメ”的行為に泣き寝入りする時代は終わっています。令和は、芸能人の「不倫」よりも「ハラスメント(セクハラ、モラハラ、パワハラ)」に注目が集まるようになるかもしれません。

(2)前澤友作氏
愛される「嫌われキャラ」の登場?

 11月、女優・剛力彩芽との破局が報じられたスタートトゥディ社長の前澤友作氏。ちょうどZOZOの社長を退任したばかりで、新事業の立ち上げに専念するかと思いきや、『直撃!シンソウ坂上SP』(フジテレビ系)『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)など、テレビ番組に立て続けに出演。YouTuberデビューして1000億円を記帳した貯金通帳を見せる、プライベートジェットを売却するなど話題を提供し続けています。

 日本では人前でおカネの話をしないのがマナーとされてきましたので、眉をひそめる人もいるでしょう。そういう人は最初から前澤氏をスルーするでしょうから、仮に否定的な気持ちを持っていたとしても、彼のSNSに注目している人は「ファン」と言えるのではないでしょうか。

 12月末には台風で被災した千葉県館山市に、ふるさと納税でぽんっと20億円寄付するなど、真の富豪らしさも見せる前澤氏。昭和や平成は、非のうちどころのない芸能人がスターとして愛されましたが、令和は「好きな人もいるけど、アンチも多数」の人のほうがウケるのかもしれません。