「クルーズでかかった費用は全額、すでに返金されています。私たち夫婦は16日間の旅で2人分の旅行代50万円のほかに、食事代、酒代、お土産代などの20万円。合わせて約70万円のすべてが、すでに振り込まれています」

 そう話すのは、静岡県在住の海野忠雄さん(仮名)。

 乗船していた日本人およそ1200人のうち、新型コロナウイルスによる感染者723人と、死者13人を出した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」号の元乗客だ。

船内で感じていた不安

 こんな“迷惑料”も払い込まれたという。

「クルーズ船までの交通費や途中、宿泊したホテル代のほかに50万円相当のクーポンもついてきました。来年2月までにクルーズ旅行に予約すれば充当でき、別の旅行にも使えるようです」(忠雄さん)

 夫妻は1月20日から16日間の予定で乗船したが、2月3日に沖縄で船内に感染者が出たために急きょ、横浜港に寄港することになった。

「どの部屋から感染者が出たとか、何人出たとか、現場にいるのにまったくわからないのが不安でした。そういう情報は、テレビやインターネットで知る程度でした」(同)

 当初は部屋の外に出ることは禁止され「隔離」の状態が続いたが、徐々に緩和され気分転換もできたという。