昨年、お代替わりの一連行事をすべてこなされた雅子さまだけに、周囲からの期待が重圧になっていたのかもしれない。
「急がず、ご自分のペースでゆっくりと公務に臨まれることが大切ですし、雅子さまへの期待がストレスに変わることも、私たち国民は知っておく必要があるでしょう。雅子さまの中にある“皇后陛下はこうあるべき”という使命感を弱めることができるのかも重要です。国民は、その使命感をあおらないように静観することがポイントになると思います」(出口教授)
ご養蚕以外にも、コロナ騒動がなければ、5月には“重要行事”が控えていた両陛下。
「5月を軸に、即位後初めての外国訪問として、イギリスに外遊される予定でしたが、今回のコロナ騒動で延期に。
雅子さまは外務省時代、イギリスの『オックスフォード大学』に留学経験があり、なじみ深い国です。宮内庁としては、親しみ深いイギリスでの行事日程が、雅子さまにどれほどの負担になるのかを把握したいという気持ちもあったそうですよ」(宮内庁関係者)
そして実は、この訪英が実現していれば、ついに雅子さまの“肉声”をお聞きできる場が整えられるはずだったと、前出の宮内庁関係者は語る。
「陛下が外国訪問する際、直前に記者会見が行われるのが通例なのですが、今回の訪英前会見では“雅子さまも同席される予定”だったのです。
雅子さまが最後に会見の場に臨まれたのは'02年12月なので、実に“17年半ぶり”となるはずでした。
なんでも雅子さまは、訪英前会見の出席を見据えて、今年2月末にあった陛下のお誕生日会見をご覧になった際、“イギリス訪問前の会見では、質問を少し柔らかくしてほしい”といった旨を、宮内庁職員を通じて、宮内記者会に伝達されたと聞きました」