'16年から地元・秋田で
音楽フェスを開催

 東日本大震災をきっかけに音楽が必要とされている場所はどこなのか、改めて考えるようになった。

「受験に合格したときと、落ちた日に聴きたい曲は違うはずです。幸せなものをもっとハッピーにしてくれる曲も必要ですが、僕自身は、何かが足りないと思うときに、音楽が聴きたくなることが多い。高橋優の歌を求めてくださる人は僕に似て、世の中に対して疑問があったり、物事を斜めから見ていたり、みんなでいても孤立しちゃったり、頑張りすぎて空回りしちゃうタイプの人が多い気がします

 でも、それって、誰もが大なり小なり感じたり、経験していること。そこに共鳴し合うんじゃないのかなというのは、東日本大震災のときに特に感じました」

 震災後、すぐに福島で開催されたロックフェスティバル『LIVE福島 風とロックSUPER野馬追』に出演。以降も毎年、開催されているこのフェスに参加し続けている。

「震災で東北のことが報じられるとき、秋田だけ情報が少なかった。秋田ってフォーカスが当たらないことが多い。恵まれている土地なんですが、高齢化率ナンバーワンで、少子化率も自殺者率もナンバーワン。そのあたりの明るくない話題も含めて問題視したほうがいいと思いました。それじゃ、注目を集めるために何ができるのかと考えたとき音楽フェスをやろうと」

 あきた音楽大使を務める高橋が主催し、音楽で秋田を盛り上げるコンセプトのもと'16年からスタートした野外音楽フェス『秋田CARAVAN MUSIC FES』。

 これまでにBEGINやスガシカオ、PUFFY、CHEMISTRY、竹原ピストル、東京スカパラダイスオーケストラなど豪華アーティストたちも参加してきた。

『秋田CARAVANMUSICFES2018』阿佐谷姉妹や小島よしおなどの歌のうまいお笑い芸人も参加。この年のサプライズゲスト元乃木坂46の生駒里奈と高橋で『福笑い』を弾き語り
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 今年は、残念ながら新型コロナの影響でフェスの開催は延期となったが、9月に菅内閣総理大臣が誕生したことで、出身地の秋田に注目が集まった。

「総理の誕生は、秋田県にとって初体験ですよね。政治って、なかなかウワ〜ッとブームになることがないのかもしれない。'18年の甲子園に金足農業高校が出場したときは、本当に盛り上がりました。あの金農旋風がきっかけで秋田県人会が始まったんじゃないかというくらい(笑)