身体じゅうに必要な栄養や酸素を運んでくれる血管と血液。この機能が老化、血液がドロドロになると、がん、脳梗塞、脳出血など深刻な病を引き起こす。食事、運動、睡眠など生活習慣の切り替えで、サラサラの血液は取り戻せるのだ。さあ、始めよう血液&血管のアンチエイジング!

教えてくれるのは…
内野勝行先生

内野勝行先生
内野勝行先生

  金町駅前脳神経内科院長。脳神経を専門として約1万人の患者を診てきた経験をもとに、「脳のおそうじスープ」を開発。テレビ番組などでも幅広く活躍している。

『1日1杯脳のおそうじスープ』(アスコム)※記事内の画像をクリックするとAmazonのページにジャンプします

日本人の死因第4位が
脳血管の病気

 今年1月、爆笑問題の田中裕二さんが救急搬送、「脳梗塞」「クモ膜下出血」と診断された。幸い命に別状はなくホッとしたけれど、「まだ若いのに!?」と驚かされた。こうした脳血管の病気といえば、がん、心臓病、老衰に次いで、日本人の死因の4位。

 そもそも脳血管の病気といえば、「脳卒中」「脳梗塞」「クモ膜下出血」などいろいろ。何がどう違うの?

「まず、脳卒中というのは、脳の血管に異変が起きて倒れてしまう病気全般のことをいいます。そして、脳卒中のうち、血管が詰まって起きるのが脳梗塞。血管が破れて出血した場合は、その場所によって脳出血といったり、クモ膜下出血といったりします」

 そう教えてくれるのは、脳神経内科医の内野勝行先生。脳卒中といえば、高齢者が突然倒れて、そのまま亡くなったり、寝たきりになったりというイメージがある。

「確かに、出血した場合は深刻な事態になる可能性が高いですね。一方、脳梗塞に関しては、ここ10年で治療法がかなり発達して、8割くらいは命をとりとめています。ただ、後遺症が残ることが多いので、いずれにせよしっかり予防しながら早期発見・早期治療を心がけることが大切。サラサラの血液や、丈夫で破れない血管を保つことが、予防の第一歩です」(内野先生、以下同)