毎日の積み重ねで身体にゆがみが

ろっかん 熊谷さんはスリムですし、ゆがみやこりも少ないので、そんなに直すところがないんです。ただ、60年以上生きていると、疲れているところは出てきます。そこだけ改善すれば大丈夫です。

熊谷 ありがとうございます。健康や美容の秘訣を聞かれて「何もしてないんです」という方がいますが、61年も生きていると「何もしなくても大丈夫」はありえません(笑)。日々の習慣や自然にやっていることが身体のクセをつくってしまうので、食事や姿勢には気をつけています。

 私が生まれたときから61年間持っているものって、身体以外にはないんです。だからこそ、身体のどのパーツも大事で、メンテナンスが必要だと思っています。あるべき場所に戻ってもらうだけで身体は若返って、また頑張れるんですよ。

ろっかん ホントにそのとおりです。毎日のちょっとした積み重ねが身体をゆがめていくので、立ち方、歩き方、座り方のクセを直すことを意識してもらいたいです。
熊谷 1時間のトレーニングをしても、あとの23時間をだらっと座って過ごしていたら、トレーニング効果も出ないですよね。

(左から)熊谷真実、清水ろっかん 撮影/齋藤周造
(左から)熊谷真実、清水ろっかん 撮影/齋藤周造
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今がいちばん健康で元気なんです!

熊谷 実は昨年の8月に腱鞘炎になって字が書けなくなりました。それが、ある日突然、ロックがはずれたみたいに治ったんです。そのときに、「心が身体に影響していたのかも」と気づき、身体だけを一生懸命治そうとしてもダメなんだなとわかりました。できるだけポジティブな言葉を使うようにしていると、心も身体も整いやすいように思います。

ろっかん 素晴らしい考えです。施術をしていると、がんこな人、とらわれている人は、身体が硬くなっていて、なかなか直らないのを実感しています。身体は気をつくり、気は身体を引っ張るといいます。

熊谷 身体をメンテナンスすれば心が晴れますし、頑張ろうという気持ちが出てくると身体がしゃんとしますよね。私は舞台の本番前に、蹲踞というお相撲さんが取る姿勢になります。身体を立てた状態のままひざを折って腰を下ろし、つま先立ちで両ひざを開いた姿勢です。すると心が落ち着き、平常心で舞台に立てるんです。

ろっかん 熊谷さんは身体にいいと聞いたことを、ちゃんと実践されているので、お元気なんですね。

熊谷 実は私も健康のことを真剣に意識しだしたのはここ数年なんです。母は57歳のときにがんで亡くなってますので、自分もその年代になって、あらためて身体を大切にしようと考えるようになりました。食に関する資格も取って、自分の身体をつくってくれる食を大事にしています。おかげで61歳の今がいちばん元気です!

ろっかん 素晴らしい! 健康のために毎日、食べたり飲んだりしているものはありますか?

熊谷 最近は「昆布水」にハマっています。ペットボトル1本分の水に2枚昆布を入れて沸騰させ、冷ましてから飲むんです。知り合いの女性がこれでおなかがぺったんこになったんですよ。お肌の調子もいいそうです。

ろっかん 僕もダイエット中なのでやってみようと思います。熊谷さんは静岡県の浜松市に移住されてから、ますます健康になられてますね。

熊谷 はい! 自然の力は身体にとても影響します。青空、風、緑、お花……と、季節の変わり目を自分の身体で感じることが増えました。すると、悩んでることがふっとぶんです。「きれいだなあ」と空を眺めていると、自分のことから気がそれて、「あれをやらなくちゃ」と焦っていた気持ちも落ち着きます。静岡では自然に感動し、東京では新しい建物やアートを楽しみ、両方を行き来することで日々ワクワクすることが増えました。

ろっかん ぜひ眼圧リセットを続けて、目と身体の健康をキープしてください!