エンゲル係数が高いのは……

■エンゲル係数■
1位→京都府……30.54%
2位→兵庫県……30.11%
3位→大阪府……30.03%
4位→青森県……29.74%
5位→和歌山県……28.93%
〈家計調査2018〉

 家計の消費支出に占める飲食費の割合を見てみると面白い結果に。飲食費には外食費用やアルコール購入費も含まれているが、関西を筆頭に3大都市圏とその周辺部や東北地方でエンゲル係数が高い。

 3大都市圏は物価が高いことも考えられるが、そのぶん最低賃金や各種年収が高い地域。単純に食料品価格だけが原因とはいえない。

「都会が高くなりがちですが、関西が多いのは外食も含まれますので食い倒れの街だからでしょうか。あとエンゲル係数は割合ですから、所得が低いとそのぶん高くなります」

 こちらはまだコロナ禍になる前のランキングなので、生活様式が大きく変化した今後は大幅な順位入れ替えが出てくるかもしれない。

おしゃれにお金を使うのは……

■購入費■
1位→徳島県……71,886円
2位→東京都……67,759円
3位→奈良県……61,748円
4位→埼玉県……59,846円
5位→神奈川県……58,058円
〈家計調査2019〉

 スカート、ブラウスなど、女性用洋服の年間購入費も見てみよう。ここには靴や帽子、アクセサリー、下着、および制服や小学生以下の洋服は含んでいない。

 女性用洋服購入費の全国平均は4万9434円でこれは男性用洋服購入費2万5694円の約1・9倍。そして購入費が最も多いのは何と徳島県で7万1886円。これには久保さんも驚いている。

「都市部が上位なのは納得ですが、徳島県が1位の理由は、『阿波の着倒れ、伊予の食い倒れ』ということわざどおりなのでしょうね」

家賃収入で暮らすひとが多いのは……

1位→沖縄県……23.23人
2位→東京都……21.38人
3位→神奈川県……14.67人
4位→愛知県……14.00人
5位→静岡県……13.80人
※人口1000人あたり
〈家計調査2019〉

 東京都を抑えて沖縄県が1位になっているのが目を引くが、これは米軍など軍用地の借地料があるため。次いで東京、神奈川の都市部が上位に。

「家賃収入で暮らす方は人口密度と比例します。反対に持ち家率とは反比例の相関があります。したがって、持ち家率が全国1位の富山県は、不動産収入生活者は少なく、最下位です」

 不動産収入で生活できるなんてうらやましすぎる〜!

(取材・文/アリス美々絵)