ちなみに、この日の衣装は白地にカラフルなハートマークが何百個もついたワンピース。サブMCの平成ノブシコブシ・吉村崇からは、

「こんな服の人、イヤですもん。飢えてる証拠ですよ」

 と、ツッコミを入れられていた。そんな愛に飢え、占いを信じやすい彼女にとっては、交際ゼロ日婚も必然だったのだろう。

小林麻耶の今後はテレビ? 占い師?

 とはいえ、報道志望だった彼女がうまくいかなかったのも、こういう性格が原因だったのかもしれない。占いは人生に活かせるものでもあるが、あまりにも信じすぎなのではないか。報道という事実を吟味しながら慎重に伝えるのが何より大事なジャンルには、やや不向きに思えるのだ。

 かといって、タレントとしてもそろそろ厳しい。ぶりっこキャラで『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)に出たり、CDを出したりしてきたものの、42歳でバツイチとなっては展開も限られてくる。これからどうしていくつもりだろうか。

 じつは、占い好きが高じた彼女は「数秘」の資格を取り、昨年末まで占い師の仕事もやっていた。理想の結婚相手との破局という、自分の運命を予見できなかった時点で、適性的にどうかとも思うが、彼女は意外と占い師っぽいキャラかもしれない。おひとりさまだったり、誰かとトラブルに巻き込まれたり、あと、若見えしたり老けて見えたり、年齢不詳な感じの人が珍しくないからだ。

 なので、今後はタレントより、占い師として生きていってはどうだろう。メインコスチュームはハートマークだらけのワンピース、ということで。

PROFILE●宝泉 薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。