「夫への言葉の暴力を口げんかの延長だと思っている妻は多いです。『男は強いからこのくらい平気だろう』と信じ込んでいるため、モラハラかもしれないなどとは夢にも思わない。長年連れ添った相手に今さら気遣う必要などないというのが当たり前になっているとしたら、キケンです

夫への言葉の暴力を口げんかの延長と思っている妻は多い(※画像はイメージです)
夫への言葉の暴力を口げんかの延長と思っている妻は多い(※画像はイメージです)
【写真】元夫を「ブサイク」呼び、“モラハラ妻”ぶりを見せていた木下優樹菜

 ステイホームで一日中家にいることが多くなった昨今。ただでさえ、気配を疎ましく感じ日々のイライラが募っていてもおかしくはない。妻に当たり散らされ、怒りの矛先をつねに向けられている夫のうっぷんを甘くみないほうがいい。もしも離婚をちらつかせて夫を脅したりした途端、「じゃあ離婚だ!」と逆に啖呵を切られる可能性もゼロではない。

「夫を失うと、専業主婦の場合は一気に経済的な苦境に陥ることが多い。失ったあとに後悔するのでは遅いのです」

モラハラ妻・チェックリスト

「まさか自分が?」を「もしや自分が」と気づくきっかけになるチェックリストでセルフチェックしてみよう。当てはまる数が多いほど要注意だ。

□家庭内で自分がいちばん正しいと思っている □夫をコントロールしたくなる □夫に対して威圧的な態度に出てしまう □夫の言い分に正論で返してしまう □夫のことを無視してしまう □妻は夫に養ってもらって「当たり前だ」と思っている □夫に「もっと稼いでこい」と言う □子どもを味方につけて夫を責める □夫に対し、暴力をふるったり物を投げつけたりする

 日常的に上記のことをしている場合はモラハラ妻の気質が。夫はあなたの前で萎縮したり怯えた態度をとったりしていないだろうか。相手が特に何も気にしていないようなら「ハラスメント」にはならないが、思いやりを持つことは大切だ。

 まずは自分はモラハラをしているかも? と自覚すること。衝動にまかせてカッとなりそうなら、まずは落ち着いて深呼吸だ。

 心当たりがある場合は、明日からひそかに思い直そう。

教えてくれたのは●中里妃沙子(なかざと・ひさこ)さん●弁護士法人・丸の内ソレイユ法律事務所代表。離婚分野に特化し、“離婚スペシャリスト”として年間700件を超える離婚相談をこなす。とくに家庭内のモラルハラスメントに詳しい。https://maru-soleil.jp/

(取材/オフィス三銃士)