ゴミ屋敷の住人が片づけ依頼をするきっかけは、引っ越しや人が訪ねてくる、マンションの点検など。

「引っ越しシーズンの春は依頼が一番多いですね。点検は口実ということもあり、『ゴミ屋敷になっているかも』という噂を心配したマンション管理会社が点検という名目で部屋に立ち入りを求めるケースもあります」

ゴミ屋敷住人の共通点

 ゴミ屋敷住人の性格的な共通点としては「内向的」。

「誰かが部屋に遊びに来るならその前に、片づけようかなって思いますよね。でも人とのつながりが薄く、孤立している人は部屋を片づけるそのきっかけがない。

 だからコロナ以降はなおさら、ゴミ屋敷化しやすい。同業者とも話すのですが、ゴミ屋敷の片づけ依頼が多いのは東京や京都。大阪は人口の割に少ない傾向です」

 コミュニケーションが豊かで、周りに心配な人がいればつい『おせっかい』を……そんな大阪人気質が影響しているからだろうか。

 数多くのゴミ屋敷住人に接してきた佐々木さんが、「ゴミ屋敷化を防ぐ」ための有効な手立てを1つあげてくれた。

「朝は必ずカーテンを開けることを習慣にしましょう。できれば窓も。ゴミ屋敷のお宅は年中閉め切っていますから。

 たとえひとり暮らしで一日だれかと話すことがなくても、外出する機会がなくても、家のなかのオンとオフをカーテンひとつで切り替える。気持ちをリセットするきっかけを持つ習慣が大切だと思います」