そうだ 大阪、行こう

  ただ、ここ数年は仕事も抑えぎみだった。そこにはこんなワケがあるようだ。さる芸能プロの幹部が明かす。

'15年に書道家で母親の諭美子さんが、がんで亡くなったのです。いまや大女優ですから、仕事は深津さん自身が引き受けるかどうかを決めるそう。お母さんの死をなかなか受け入れられず、仕事のオファーを断っていたのかもしれませんね

 それが昨年からの朝ドラ出演に続き、今年は新たなCMへの出演も。再び女優・深津絵里が動き始めたのだ。

 新CMではOL役を演じた深津だが、出演にはどのような経緯があったのか。JR東海の広報室に聞いた。

「深津さんには'88年にもご出演いただきましたが、当時のCMには“東海道新幹線は人と人を結びつけるもの”というメッセージが込められておりました。これは放映から30年以上たった現在も変わっていません。東海道新幹線はこれからもみなさまの“会う”を支え続けていきたいという思いを伝えるには、深津さんが最適と考えました」

深津絵里、当時19歳(1992年8月26日『二十歳の約束』制作発表で)
深津絵里、当時19歳(1992年8月26日『二十歳の約束』制作発表で)
【比較画像】15歳のころから見た目が変わらない深津絵里

─日曜劇場の枠で放映したのはなぜ?

「今回のテーマをお伝えするためには、60秒のCMをできるだけ多くの方に、同じ瞬間に見ていただきたく、日曜劇場にて放映しました。しかし、“まん延防止等重点措置”が沿線自治体に適用され、急を要さない都道府県間の移動を極力控えるよう促されたことを踏まえ、CMの放映は停止することとしました」

 放映直後に新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、残念な結果となったが、深津には“新幹線”にまつわる知られざるエピソードがある。

「数年前のことですが、ある雑誌の対談に深っちゃんがゲストで呼ばれたときのことです。対談は撮影もあって長時間にわたって行われたみたいですが、そこで食べ物の話が出たようで。確か……大阪にあるうどん屋さんだったと思います。そのうどん屋さんには深っちゃんも行ったことがあったみたいで“おいしいよね!”と、すごく盛り上がったんですって。すると“じゃあ、今から行っちゃう?”って誰かが言い出したそうなんです」(深津の知人)

 そうだ 大阪、行こう。きっと深津の頭にも、このキャッチフレーズが浮かんだはず。

さすがに深っちゃんは断るだろうな……と思ったら“行く、行く!”ってめちゃくちゃ乗り気で。彼女も一緒に新幹線に飛び乗って、日帰りで大阪まで、うどんを食べるためだけに行ったんです(笑)」(同・知人)

 私生活については、ほとんど知られていない深津だが、“食”への興味は強い。

旅行も好きですが、どこに行って何を食べようかって考えるぐらい、食べることは好きみたい。グリーンランドではアザラシの肉も食べたって。作家の池波正太郎さんの本に出てくるお店なんかも興味を持って行っているそうですよ」(女性誌編集者)

 過去の雑誌インタビューで、愛してやまないものを問われた深津はこう語っている。

《いかに毎日、自分が食べたいと思うものを食べるかということですかね。起きて、食べて、働いて、食べて、寝る。本当に単純なんです、私》

 こんな飾らない自然体な姿も、彼女の魅力なのだ。