女性たちの中にも年下希望者が多い

 では、女性たちは申し込みをかける設定年齢を、どう考えているのでしょうか? 20代の女性ですと、10歳くらい上でも、お相手の条件がよければ申し込みをかけることがあります。しかし、30代に入ると多くの女性がどんなに上でも7歳くらいまで、できることならなるべく自分の歳に近い男性、もしくは年下にお申し込みをかけるようになるのです。

 中には、10歳、15歳下の男性にも、平気で申し込みをかける女性もいます。前出の32歳のよしえさんも、希望年齢を下は25歳からで上は35歳までとしていました。つまり、下は8歳差、上はたったの2歳差で設定しているのです。

 ようたさん(35歳、仮名)は、年収が900万円ありますが、先日45歳の女性からお申し込みが来て、こんなふうに憤っていました。

「何を考えているんですかね。僕は希望年齢のところに“35歳まで”としていて、年下希望なんですけど。10歳も上の女性とは、結婚できませんよ」

 ただ重ねて申し上げますが、申し込む時に、“○歳以上の年齢差があるお相手への申込みはできません”という規定はないのです。申込みは、個人の自由です。

時間軸は同じでも感じ方が違う年齢のマジック

 そして、年齢というのは不思議なもので、1年は365日、1日は24時間と決まっているので時間軸はかわらないのですが、下を見るとものすごく近く、上を見上げるととても遠く感じるものなのです。

 前出のまきおさんは59歳で、20代、30代の女性を結婚相手に希望されていました。もし29歳の女性だったとしたら30歳の年齢差があります。59歳に30歳を足したら、89歳。29歳の女性は、その時間軸でまきおさんを見ているのです。とても結婚相手には考えられないのです。

 “そんな理屈を並べ立てられても、結婚するのは自分。希望年齢は変えられませんよ”という方が多いでしょう。そんな方たちは、まずはリアルでお会いして、ご自身の魅力で異性の気持ちを掴んでいくしかありません。

 リアルに出会う婚活といったら、婚活パーティでしょう。パーティの場合は、第一印象が勝負になるので、年齢差カップルが生まれやすいのです。ただ婚活パーティの場合も、参加者を、“20代、30代限定”と年齢を区切っているところがあります。年齢の縛りがないのは、相席系居酒屋やバーでしょうか。ただし、こうした場所での婚活は、パパ活やママ活に、注意を払ったほうがいいですね。

 ともあれ仲人としては、年齢にこだわるよにもお人柄を重視した婚活をしていただきたい。きれいごとに聞こえるかもしれませんが、これが率直な気持ちです。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。新刊100日で結婚(星海社)好評発売中。公式サイト『最短結婚ナビ』 YouTube『仲人はミタチャンネル