スロースクワットで脂肪が分解されやすくなる

 また、スロースクワットは、やせたい人にもおすすめだ

「スロースクワットをはじめとするスロートレーニングで、成長ホルモンやアドレナリンの分泌がよくなると、代謝がアップして、脂肪が分解されやすくなります。実践してもらった結果、身体が引き締まったり、体重が落ちたりしたという人が続出し、スロースクワットがダイエットにも使えることがわかりました」

 運動不足解消のためにウォーキングを行っている人は多いが、残念ながら筋肉は鍛えられないことも知っておきたい。

「ウォーキングは心肺機能の強化や、認知症予防には効果がありますが、ウォーキングだけでは筋肉はつきません。筋肉が衰えると歩くことも難しくなるので、ウォーキングの前にスロースクワットをするとよいと思います」

 スロースクワットを行うと、筋肉がつくだけでなく、気分も明るくなれる。

「筋トレをしている大学生は、していない人よりも暗記テストの成績がいいというデータがあります。スクワットのような大きな筋肉を使って行うトレーニングは、交感神経を高めることがわかっているので、脳が活性化され、気持ちが前向きになることも期待できます」

 そのほかにも筋トレには、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防・改善や、認知症やがんを予防する効果があることが明らかになっている。

 週2~3回のスロースクワットを続けると、2~3週間で効果が実感できるそう。いつまでも歩ける身体づくりやダイエットのために、スロースクワットを習慣化したい。

筋肉博士・石井直方東大名誉教授が実践!

スロースクワットを実践する筋肉博士・石井直方東大名誉教授
【写真】筋肉は裏切らない! 若返りの効果を実感した“スロースクワット”のやり方

いしい・なおかた 1955年、東京都出身。東京大学理学部生物学科卒業、同大学院博士課程修了。理学博士。東京大学名誉教授。専門は身体運動科学、筋生理学、トレーニング科学。日本ボディビル選手権大会優勝・世界選手権大会第3位の実績も。少ない運動量で大きな効果を得る「スロトレ」の開発者。著書多数。

石井さんの近刊『いのちのスクワット』(マキノ出版刊 税込み1430円)※書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

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<取材・文/紀和静>