「ガーシー砲がNHK党に被弾いたしまして、いやぁ〜、ガーシーの勢いというか、破壊力のすごさに驚いております」

 動画投稿サイト『YouTube』で有権者にそう語りかけるのは、当のNHK党の党首である立花孝志氏(54)だ。被害を受けたという報告のはずなのに、やや興奮ぎみに歓迎している様子すらうかがえる。

 暴露系YouTuberの“ガーシー”こと東谷義和氏(50)は、7月10日投開票の参院選にNHK党比例区から立候補した。冒頭の立花党首による動画は、東谷氏の“口撃”を受けた人物との関係悪化を危惧したとする同党の立候補予定者が、公示直前に辞退したため、急きょ候補者を差し替えたとの報告だった。

「ガーシーは、長きにわたって芸能界の複数の人物に女性を紹介してきたとの触れ込みでYouTubeに登場し、その女性関係を暴露してきた。有名俳優の淫行疑惑にも言及し、相手をしたとする女性に顔出しで証言させるなど手も込んでいる。半面、自身についても違法ギャンブルで多額の借金を背負っていると明かし、現在はアラブ首長国連邦のドバイに在住。韓国の人気アイドルグループ『BTS』に会わせるからと集金して約束を果たしていないと“逆暴露”を受けたこともある」(スポーツ紙記者)

 暴露ネタが事実かどうかについては客観的確証があるとまでは言えず、淫行疑惑を突き付けられた俳優サイドは事実無根として法的措置をとると公言している。

 参院選は125議席を争う戦い。選挙区の改選75議席(欠員補充含む)に対し、比例区の改選は50議席。比例区は政党名もしくは政党名簿にある個人名で投票する仕組みで、NHK党は9人の候補者を立てている。名簿順位をつけない『非拘束名簿式』がとられているため、各党の得票数に応じて割り振られる議席は、その党内で個人名の票が多い順に当選が決まっていく。

 各党が当選させたい候補者を優先できるように『特定枠』という仕組みが2019年に導入されているが、NHK党は今選挙ではこの枠を使わない選択をした。

 良くも悪くも、ネット上の知名度は急上昇中の東谷氏は議員バッジをつけることができるのか。

議席を得るにはおよそ100万票が必要

 政治評論家の有馬晴海さんは、「厳しい闘いになるのではないか」と見立てて次のように話す。

「NHK党が比例区で議席を得るにはおおよそ100万票を獲得しなければならないとみています。選挙情勢や党勢などを鑑みて、東谷氏の知名度がプラスに作用したとしても党全体で100万票を獲得できるかというと、これは相当ハードルが高い。動画をおもしろがったり共感したりする有権者がある程度いたとしても、みな票を投じてくれるとは限りませんから。ただ、同党比例区の立候補者のなかでは、最も知名度が高いと思われる東谷氏が最多個人票を集めるとみています」