鎌田實先生がお悩みにズバリ!

1948年生まれ。医師、作家、諏訪中央病院名誉院長 鎌田實先生
1948年生まれ。医師、作家、諏訪中央病院名誉院長 鎌田實先生
【グラフ】「生きづらさを感じたことがある女性」の実態調査結果

“ソロ活”を実践。ひとり旅をしてみましたが、楽しめません。

 夫と2人暮らしの50代です。先日、初めて1泊2日のひとり旅に挑戦しました。しかし、観光地や食事時の感動を共有できる相手がいないことが寂しく、道に迷うのではという不安もあり、あまり楽しむことができませんでした。ひとりで海外旅行を楽しむ友人もいるのに、私は“ソロ活”が向いていないのでしょうか?

鎌田's アドバイス

「まずは、1~2時間からひとり時間を過ごすのがいいですよ」

 ひとり旅は、合う人と合わない人がいると思うので、ムリはしなくても。とはいえ、1回のトライで“私はひとり時間を楽しめない”と決めつけるのはもったいない。まずは、カフェで本を読むなど、週に1~2時間でもひとりで過ごす時間を持つことから始めるのがいいと思います。夫婦での旅行なら午後の2時間だけ夫と別行動をしてみるとか。いろいろなひとり時間を試すことで、自分に合う“ソロ活”を見つけられるだけでなく、自己決定の訓練にもなると思います。

何でも私に頼る夫。なんとか“ひとり立ち”してほしい。

 定年を迎えた夫はいわゆる“昭和の親父”。「お茶くらい淹れられるように教えてあげる」と言っても覚える気はなく、基本的にソファに座ったまま。夫が定年退職したら私も専業主婦を卒業して、自分の趣味を楽しみたいと思っていたのに……。私が先立ったらという心配もありますし、夫を変えるよい方法はありますか?

鎌田's アドバイス

「“週末のお昼だけ”と妥協案を出して、いない時間を作ってみては?」

 本当は主婦を定年退職したいけど、それは困るだろうから、まずは週1回のお昼だけ定年退職させて、と妥協案を出してみてはどうでしょう?

 “ご飯を作ったり、自分のことがいろいろできるようになっておくことは、あなたのためにもなるわよ。今のまま私が先立ったら困るでしょ”ということも伝えて。親身になって話せば、きっと伝わります。それでもダメと言うならば、“本当に主婦を定年退職するわよ!”と、ちょっと脅してみるのも策ですよ(笑)。