おじいさまが彬子さまの道しるべ

「7月7日に『日本・トルコ協会』の事務局長、8日には'19年より名誉総裁を務める『日本ラグビーフットボール協会』の会長などと面会されたと思えば、9日は国立競技場でラグビーの試合をご観戦。意欲的な姿勢から“私が皇室を離れれば、ほかの皇族の負担が増えてしまう”というご自覚もうかがえます」(前出・ジャーナリスト)

 忙しい日々の中でも周囲への気配りは欠かさない。

「交友関係は広く、今もお会いになる級友には、百貨店にある有名店の焼き菓子を贈られることもあるそうです。彬子さまはスイーツにも詳しく、そうしたプレゼントを選ぶ時間も楽しんでおられるのでは」(三笠宮家関係者)

 もう1つの“楽しみ”が、10月から学習院大学史料館で開かれる『ある皇族の100年―三笠宮崇仁親王とその時代』という展示会。'16年に100歳で亡くなられた三笠宮さまは、彬子さまの祖父にあたる。

彬子さまは、毎日新聞の取材に“学者である祖父の存在があったからこそ今の私がある”と語られたことがあります。古代オリエント史の学者だった三笠宮さまの存在は今も研究活動を続けられる彬子さまの道しるべ。今回は、ご遺品を中心とした展示になると思われ、おじいさまの面影を感じられることが励みにつながるでしょう」(同・前)

 “元気の源”にも、彬子さまのお人柄が表れている。


河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ─「象徴」への道程』(吉田書店)など著書多数