著者の斉藤氏は書籍発売前に『週刊女性PRIME』が問い合わせた際には、「グリーフワークのプロセスを忘れずに、気持ちがあたたかくなるような内容になるよう心がけて書いております」と回答していた。一部は伝わったようだが、発売前の批判のとおり、やはり受け入れられなかった人も多かったようだ……。

原因は失言? かつての“親友”にも批判が集まる

 春馬さんにまつわる批判・炎上はつい先日も新たな“火種”が生まれた。“まつわる”といっても春馬さんはもういない。斉藤氏と同様に、ある種のデリカシーのなさがそれを生んでいると言っていい。

「初めて観たのがブロードウェイで大感動と言いますか、すべてにおいて圧倒されて、これはぜひ日本で上演したいなという風に思った」

 9月18日に放送された『ミュージックフェア』(フジテレビ系)にて、そう話したのは城田優。10月1日にミュージカル『キンキーブーツ』は再演される。ドラァグクイーン“ローラ”役は城田。その“前任”は春馬さんだ。

「16年、19年と日本でも上演されてそっちの方も観まして、とにかくポジティブなエネルギーをたくさんもらえて劇場の一体感が凄かったですね」とも番組で語っていた城田。番組でのこれらの城田の発言が春馬さんファンの怒りを買っている。また、それは“一般のファン以外”にも及んで……。

 ある春馬さんファンは、番組の動画を引用する形でツイッターに「嘘ついてる」と投稿。その投稿をさらに引用する形で以下のツイートが投稿された。

《同感です…だから暴く人が支持されてリーダーになる世の中ダークヒーローの時代》

 声の主は映画監督の本広克行だ。彼がメガホンを取った映画『ブレイブ』に春馬さんは出演している。同作は春馬さんの死後に公開された“遺作”の1つ。本広は公開時のインタビューで春馬さんの演技や演出への提案を絶賛し、「三浦春馬という役者は、本当に作品全体のことを考えられるすばらしい役者だったなと思います」と話していた。

“暴く人が支持されて”が指すのは、8月の参議院選で当選した“ガーシー”こと東谷義和議員と考えて間違いはないだろう。議員になった今も会員制サロンにて“暴く人”を続けている。

 本広のそのツイートは現在は削除されているが、春馬さんファンの怒りの声に“一般のファン以外の人”が、SNSという不特定多数が目にする場でコメントをすることはなかなかに珍しいことである。ファン、そして彼はなぜ城田の発言に怒りを示したのか……。

「城田さんは番組で“これはぜひ日本で上演したいなという風に思った”と話していました。“前任”であり、日本での“初演”を務めたのは春馬さんです。そして生前、春馬さんは“『キンキーブーツ』を観て、日本で上演したい”という趣旨の発言を取材で答えています。つまり同様の発言をしている。

 ファンにしてみれば、“なんで自分が最初にそう思ったから日本での上演に至った、みたいにとらえられることを言うのか”となった。また、城田さんは春馬さんの名前を出していないことも批判に拍車をかけた形になりましたね」(テレビ局関係者、以下同)