根強い“明菜待望論”

 そうした意味では、僅差で2位につけた中森明菜も同じかもしれない。最後にファンの前に姿を見せたのは、'17年に開催したディナーショー。読者からは、

「あの歌唱力のある歌声を聴きたい、中身のない今のアイドルには飽きた」(65歳男性)

「引退したのか否かよくわからないまま現在に至っている。もう一度歌声を聴きたい」(50歳女性)

 といった意見が寄せられたが、「はたして今の明菜さんの新曲を聴きたいという人がどれくらいいるのか」と訝しがる渡邉さんは、昨年に『中森明菜の真実』(MdN新書)というドキュメンタリーを出版するなど、中森明菜に造詣が深い。

「百恵さんと違って、明菜さんの場合は新しい曲も聴きたいという方が一定数いると思うが、やはり求められているのは往年の名曲でしょう。

 近年の彼女は、トラブルも重なって新しい曲をリリースすることが難しい状況にあり、お世辞にも取り巻く環境は「良い」とは言えない。そのため、自身でコントロールしやすいファンクラブでしか目立った活動がない」(渡邉さん)

 昨年12月に設立された新ファンクラブでは、彼女のボイスメッセージがファンクラブ限定で公開された。《みんなと一緒に集える場所をつくっていきたい》というメッセージを発信しているだけに期待したいが……。

引き際を意識した引退が支持に直結

 そして、3位と4位に名を連ねたのも歌姫たちだ。心に残る名曲の力は偉大なり。

「充分休んだらまた復活してほしい」(42歳女性)

「圧倒的なダンスと歌唱力。引退するには早すぎた」(47歳女性)

 といった声を集めたのは、安室奈美恵さん。続く、ちあきなおみさんに対しては、

「今までの歴代歌手で、亡き美空ひばりさんに勝るとも劣らない最も優れた歌声だったから」(70歳男性)といった意見が寄せられ、年配者から圧倒的な支持を集めた。