1年長生きすれば年金受給も1年延びる

 荻原家の家計を見直したところ、かなりのお金が浮いたことが判明。

酒とつまみで1日500円だとして、1か月で1万5000円、1年で18万円が浮く計算です! コロナもあって外食も減りましたから、これも大きい。そして私は70歳になってから年金を受給することにしているので、やせて1年長生きしたら、毎年約100万円もらえるということになるんですよね。年金は死んだら支給は終わりますから。でも今の健康な状態でずっと生活していければ、得られる価値は100万円どころじゃないんです

 やせずに座骨神経痛などで医者にかかれば、診察代や薬代でお金も時間もかかるうえに、先々の不安まで増してくる。それが、健康的にダイエットしたことで体調が良くなったうえに、貯金まで可能に!

メタボリックシンドロームの人と非該当者の医療費の差※平成24年厚生労働省調査課「医療費の見通しの推計方法について/メタボリックシンドローム該当者・予備群と年間平均医療点数の関係」をもとに作成(出典:5キロ痩せたら100万円 「健康」は最高の節約)
メタボリックシンドロームの人と非該当者の医療費の差※平成24年厚生労働省調査課「医療費の見通しの推計方法について/メタボリックシンドローム該当者・予備群と年間平均医療点数の関係」をもとに作成(出典:5キロ痩せたら100万円 「健康」は最高の節約)
【写真】経済ジャーナリスト・荻原流のダイエットde節約術の全貌

「メタボ該当者はもちろんですが、メタボ予備軍の人も含め、年間に支払う医療費は性別にかかわらずメタボではない人より高くなる傾向があるんです。私の試算ですが、窓口で支払う金額は女性だと年間3万~5万円の差が出てくる。健康診断などで『やせたほうがいい』と言われたことがある人は、ぜひ生活を見直してダイエットを!」

“節約できてる”実感がダイエット長続きの秘訣

 荻原さんはやせたことで、あんなに痛かった座骨神経痛が今ではウソのように治ってしまったと言います。

「以前は身体が重くて、犬の散歩もしんどいことがありました。でも今は身体が軽くなってどんどん歩けるようになりました。そりゃそうですよね、5kgのお米って重いですけど、それが身体についてたんですから(笑)。脚の痛みもなくなったし、できればあと5kgやせるのが目標です」

 ダイエットを続ける秘訣は何でしょう?

“絶対”はダメで、“なるべく”くらいにしたほうがいい。お菓子だって『絶対食べちゃいけない』だと、一度失敗したらおしまいって落ち込んでしまうけど、『なるべく食べない』なら、たまに食べたっていいんですよ。だけどそれが習慣になってしまうとダメ。ダイエットは家計簿と違って“どんぶり勘定”でOK。最終的に体重が減っていればいいんですから」

 体重と一緒に家計の出費も減って、ムダ遣いが改善されるなら、いいことずくめだ。もうすぐ初孫が生まれるという荻原さんは「100歳まで健康に、元気に生きたい」と笑う。

「楽しい老後がいいですよね。たとえお金があっても、不健康で暗い老後は楽しくありませんから。やせると見た目も、気持ちも、身体の数値も若くなります(笑)。もし時間があったら、近著『5キロ痩せたら100万円』を読んでください。健康がいかにお得かをていねいに説明しているので、確実に家計の節約につながりますよ!」