目次
Page 1
ー ユーチューバー「ホス狂いあおい」YouTubeで消された壮絶人生
Page 2
ー 叔父夫婦の養子になるも虐待される日々
Page 3
ー 安住の地に見えた父親のもとでの生活 ー 別人格で起こしてしまったボヤ事件
Page 4
ー すべてを消すため東京へ
Page 5
ー 「ホス狂い」で自分の存在価値を見つける
Page 6
ー 「ホス狂いシェアハウス」の住人たち
Page 7
ー いま、笑っていられる理由

「ホス狂い」。狂うほどにホストクラブに夢中になっている女性のことだ。ホス狂いを自称するYouTuberホス狂いあおい」さんもその1人だった。現在は、「ホスト巡り」動画で人気を集めるYouTuberで、登録者数は13万人。

ユーチューバー「ホス狂いあおい」YouTubeで消された壮絶人生

「いまはお仕事でご一緒するくらいで、プライベートで通い詰めることはなくなりましたが、以前はホストに計5000万円くらい貢ぐ立派なホス狂いでした。好きだったホストにクレカを作って貢ぐよう言われて、言われたとおりに5社分のカードを作り、限度額までキャッシングしまくりました。いまでも借金は500万円ほど残ったままです」(あおいさん、以下同)

 彼女が「ホス狂いあおい」になるまでには壮絶な過去があった。

「自分のチャンネルで生い立ちの話をする動画を出したら『不適切なコンテンツ』って言われて動画を消されちゃいました。私の人生なんですけど(笑)」

 あおいさんは1996年に熱海で生まれた。生まれて間もなく両親が離婚。母親が親権を持ち、母とともに母方の祖父母のもとで暮らすことになる。しかし、母親はすぐに失踪。直後、末期癌を患っていた祖父が亡くなり、残されたあおいさんと祖母との2人暮らしが始まった。

「おばあちゃん、パチンコ中毒だったんです。だから物心ついたころには、朝は保育園に行って、夕方迎えに来てもらって、パチンコ店が閉まる22時半までパチンコ屋さんの隣にある公園でおばあちゃんを待つ、みたいな生活でした。そのころは寂しいとか悲しいとかすらわからず、ただ夜に包まれる感覚だけがありました」

 また、祖母からはご飯も与えられなかったという。

「整理が苦手な人で家はゴミ屋敷でした。そもそも台所がどこにあるのかもわからないという感じで。でも、お腹を空かせながら公園でおばあちゃんを待っていると、『ヤマモトさん』というおじさんが迎えにきてくれることも多かったです。ヤマモトさんはおばあちゃんと仲がよくて、おばあちゃんから親戚のおじさんだと教えてもらいました。ご飯をくれたりお風呂に入らせてくれたり、洋服を買ってくれたりもしていい人でした。葬儀屋さんを営んでいる50代前半くらいの人で、お金もあって見た目もかっこよくて、すごく優しかった。唯一の味方みたいに思っていましたね」

 しかし、ヤマモトさんはまったくの味方というわけではなかった。

ご飯を食べさせてもらうのと引き換えに性的虐待をされていました。親戚というのも嘘で、家族に問題のある小さい女の子を狙って性的虐待をしている変態のおじさんでした。私の友達で『あかねちゃん』という子がいたんですが、その子も複雑な家庭環境で、ヤマモトさんが引き取って支援したそうです。詳しいことは知りませんが、何もなかったわけないですよね」