いま、笑っていられる理由

 取材中、ずっと笑って話してくれるあおいさん。「不幸の幕の内弁当」のような人生でとても笑えるようなエピソードではないがと問いかけると、

いまとなっては全部よかったかなって思ってるんです。毎日幸せですから。子どものころ愛されなかったから、同じように愛情に飢えている子に寄り添えるし、歌舞伎町に出合わなければいまの仕事もできていないし、そもそも生きていられたかわからない。だから、誰にも怒っていません

 現在は母親とも仲がいいのだとか。

お母さんも人生が落ち着いたんだと思います。それで、あのころできなかった子育てをやり直している感じ。お母さんのなかでは、私が小さいころで時間が止まっているんですよね。だから、私の家に泊まってご飯を作ってくれたり、洋服を買ってくれたりします。でも、私の人生を話したYouTube動画があって、その動画が出たときはだいぶもめました(笑)。なんだかんだで許してくれましたけど」

 あおいさんはいま、居場所のない女性の支援をしている。

「まなみちゃんっていうホームレスをしながらホスト通いをしている子がいて、私のYouTubeチャンネルに出てもらって出演料を支払っています。その子以外にも、食べるものも居場所もない子って結構たくさんいるんですよ。ゆくゆくはそういう人にとっての居場所を作りたい。いますぐできることは片っぱしからやりたいと思っています」

 あおいさんが急ぐのには理由がある。

実は私、余命4年って言われているんです。慢性心不全、低心機能、高血圧症だと言われちゃって。これ以上悪くなると心臓移植しないといけないっていう話にまでなってるんですよね。生命線長いから大丈夫かな〜って思ってるんですけど(笑)…時間がないからそれまでは悔いなく生きたい。生き急いでいるくらいでちょうどいいって