いろいろな問題をはらむ再婚禁止100日という期間

「今回、100日以内に再婚する抜け道がないか、いろんなサイトを検索したんですが、“離婚前に再婚したいと思っている相手の子どもを妊娠してしまった。離婚後に出産しても、戸籍上は元夫の子どもになってしまう”と悩んでいる女性たちが大勢いるのには、びっくりしました」

 現段階では、離婚してから300日以内に生まれた子どもは、元夫の子どもに法律上なるわけですが、その場合は、出生届を出してから“摘出否認”と言う手続きを取ることになります。その手続きは、女性側はできず、元夫に“摘出否認”の手続きを出してもらうようにお願いしなくてはいけません。

 離婚したら、女性側は“もう元夫とは関わりたくない”と思うでしょうし、男性側は“他の男との間にできた子どもの否認手続きをする”のは、心地よくないはずです。ただこれも法律上、踏まなくてはいけない手続きです。

「まあ、私はもう生理が上がっちゃってるんで、妊娠云々の面倒なことには巻き込まれることはなかったんですけど。それに、診断書の10820円は高くても、100日待たず離婚後すぐに再婚できたので、今は幸せですよ」

 えみこさんは、笑ってこう言いました。

 離婚後すぐに再婚したいと思っていた女性たちを悩ませていた、再婚禁止期間も廃止されるまで1年を切りました。でも、法案が通ったのが令和4年12月10日、施行が令和6年4月1日とは、施行まで、ずいぶん時間がかります。

 本当に、お役所仕事ってのはねぇ〜(笑)。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。新刊100日で結婚(星海社)好評発売中。公式サイト『最短結婚ナビ』 YouTube『仲人はミタチャンネル