商店街オリジナルグッズは即完売

 茅ヶ崎駅前には『サザン通り商店街』があり、凱旋ライブにちなんだ商品が売られ、“サザン神社”にファンが集うなどの盛り上がりを見せている。聖地巡礼で訪れる人も多く、今回のライブにそれぞれ力が入っているようだ。

商店街では45周年を祝うオリジナルのうちわとTシャツをそれぞれ1000枚ほど作って販売しましたが、すぐに完売しました。わざわざ遠方から来てくださるファンも多くて“チケットは外れたけど何か記念になるものが欲しくて”という人も。うちわはライブに合わせてさらに入荷する予定ですが、フリマサイトでの高額転売も出ていて、それはやめてほしいですね」(商店街の店主)

 サザン神社はファンによる寄せ書きを掲示。通常は3か月に1度の頻度で、畳1畳弱の大きさの用紙を交換しているとのことだが、茅ヶ崎ライブの開催が発表されてからは連日ファンが殺到。毎月新たな用紙に換えては、ファンがサザンとライブへの思いを綴りに訪れているという。

 チケットを手に入れられなかったファンのために、9月30日と10月1日の公演は全国230以上の映画館でライブ・ビューイングも開催。サザンが絶大な人気を誇る理由とは、いったい何なのだろうか。

「サザンは“日本語ロック”の先駆者的な存在。デビュー前の日本の音楽界では、日本語ではロックは歌えないというのが通説で、そんな既成概念を『勝手にシンドバッド』で壊したんです。サザンがいたから今のJポップがあるといっても過言ではありません」(音楽誌ライター、以下同)

 45周年を迎えても、その人気に陰りすら見えないのは─。

「メンバーひとりひとりの技術の高さもそうですが、やはり桑田さんのカリスマ性にあるでしょう。独特な表現の歌詞を、桑田さんの歌声で聴くとしっくりきてしまう。サザンの楽曲はそれぞれテーマがバラバラで、“ロックは何を歌ってもいい”という自由さも感じます。先駆者でありながら、凝り固まることのないスタイルが、ファンを魅了し続けているのかなと」