洗面所の整理で、どこの家庭でも出てくるのが、使っていない掃除用洗剤や漂白剤。1人暮らしでスペースに限りがある方や、掃除が苦手で習慣化できていないという方に限って、塩素系漂白剤を大量にため込んでいたりするんです……。

 使用頻度が高くないのに、ため込んでしまうのには、このような理由があります。

・ディスカウントストアで大容量の漂白剤を買ってしまったが、使い切れない

・SNSで掃除法を知り、試してみたくて買ったスプレーを、普段の掃除で使う機会がない

・引っ越しの際、「台所用」「洗面所用」「トイレ用」の専用漂白剤を親のすすめで購入したが、使い方がよくわからない

 捨てることへの罪悪感もわかりますが、大量の掃除用具が原因で、水回りがモノであふれ、掃除しにくい空間となってしまっては、本末転倒ですよね。掃除用品をすべて出してみて、「いつ・どういった頻度で」使うのかを、精査してみましょう。使う場所のすぐ近くを定位置にするのが、消費スピードを早めるコツです。

使用シーンが浮かばない場合は潔く手放す

 使い道がわからない道具は、「商品名 大量消費」で検索をして用途を確認しましょう。「台所専用漂白剤」が洗濯槽や風呂のカビ取りに活用できるなど、商品名にとらわれず、多用途での活用を目指します。

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 容器が大きすぎて使いにくいという場合は、スプレーボトルに薄めて移し替えたり、100円ショップで販売している小型の容器に詰め替えるのも便利です。

 使用シーンがまったく浮かばなかったり、工夫して使うのも面倒という場合は、潔く手放しましょう。

 塩素系漂白剤類は何日かに分けて風呂の残り湯に流すか、新聞紙や古布に染み込ませて燃えるゴミとして捨てるという手があります。使いかけでも、フリマアプリで何種類かの洗剤をセットで販売することもできますよ。1人暮らしを始めたばかりの方や、普段同じ洗剤を使いこなしている家族・友人に譲ってしまうというのも一つの手です。


米田 まりな(こめだ まりな)Marina Komeda
整理収納アドバイザー1級
2014年に東京大学経済学部卒業後、住友商事に入社し、Eコマース領域の事業投資を担当する。2017年より株式会社サマリーに出向、資金調達とデータ解析を主に担当している。2020年4月から一橋大学修士課程(金融財務専攻)に入学予定。脚本家の祖父・研究者の父の影響を受け、茨城県・宮城県でモノに囲まれた幼少期を過ごす。都市・地方の住宅状況格差に関する自身の経験や、100万人の"モノデータ"を扱う企業サマリーで行ってきた消費者調査結果を元に、「捨てないお片づけ」を提唱。作家・デザイナー・起業家など、"モノを愛してやまない人"を対象に、片づけの活動を行っている。