変化の数を減らし不安を可視化しよう

 生活の変化は避けられない部分もあるが、不調につながらないにようにするにはいくつかポイントがある。

「変化が多い=不安が大きくなりがちなので、まず変化を増やしすぎないことです。転職や配置換えなどは仕方ないですが、例えば習いごとや勉強の開始や引っ越しなど、多少時期をずらしても何とかなるものは5~6月になって少し落ち着いてから手をつけてもいいのではないでしょうか」

 不安な気持ちが大きくなりそうなら「紙に書き出してみる」のもおすすめだ。

「不安で相談に来た方に聞いてみると『○○だったらどうしよう』と、不安の内容は意外と漠然としていることが多い。そんなときは一つひとつ具体的に紙に書き出していき、“何が不安で心配なのか”を可視化すると、頭がスッキリします」

 例えば今、不安に感じていることを「仕事の成績がイマイチかも→解雇されるかも→住宅ローンが払えなくなるかも」などと、細かく段階を追って書いていく。その上で「自分の力でどうにかできること」「どうにもならないこと」を明確にする。

「書き出していったものを3~4週間後に見直してみて。すると、何ひとつ現実のことになっていない、ということに気づくでしょう。そして現実化していないことを黒く塗りつぶすんです。不安が『消えた』ことが目で見てわかり、心が軽くなります」

 1人で書き出すのが難しい場合は、専門のカウンセラーや身近な人に話を聞いてもらいながらでもOKだ。