DVを受けたという日に夫は出張中

 裁判資料によれば、自宅マンション1階のロビーにあるソファにて、A子さんが男性の膝枕で横になる。また、男性がA子さんの腰に腕を回したり、腕を組み、密着した状態で外出するといったこともあり、そのときの写真が証拠として提出されていた。別の知人はこう証言する。

“マッチングアプリに登録したのは相談相手を見つけるため”とA子さんは当初、不倫を否定していました。ですが、マッチングアプリのプロフィール欄の結婚歴には“離婚”、子どもについては“なし”と記載。

 メッセージのやりとりをする中でA子さんのほうから“LINEつなぐ?”“LINEおせ~て?”などと、アプリ内で完結させずにLINEに誘導するメッセージを送っていたことなどから、A子さんの主張は裁判で認められなかったようです」

 ほかにもA子さんは“不貞行為があったとされる期間は、体調不良で性行為はできなかった”とも主張していたそうだが、これも裁判で“性行為ができない理由にはならない”と否定されてしまったようだ。

 不倫を否定するだけでなく、夫から暴力を受けたとも主張したが、思わぬ展開が待っていた。

A子さんが夫からDVを受けたという日に夫は出張中でした。DVを行うことは不可能だとして、この主張も裁判で認められませんでした」(前出の別の知人、以下同)

各アプリは恋愛や婚活などの目的ごとに特化しているというが…
各アプリは恋愛や婚活などの目的ごとに特化しているというが…
【写真】「娘の誕生日に撮影した写真で…」A子さんのマッチングアプリのプロフィール

 そもそもの発端は娘の育て方を巡って夫婦で対立してしまったこと。関係が悪化したところでA子さんはマッチングアプリに手を出してしまったようだ。

「アプリは夫と同居しているときから登録していましたが、不貞行為を働いたとされる時期にはすでに夫婦は別居中。2020年の春ごろから娘さんの教育方針を巡って、夫婦でもめることも多かったようです。旦那さんが娘さんに対して厳しく指導するといったことも……。結局、その年の12月に2人は別居という形になりました

 まだ、争いは終わっていないという。

「不貞行為による損害賠償請求の裁判は終わりましたが、離婚調停はまだ係争中です。現在はA子さんと暮らす娘さんの親権についても、争っていると聞いています」

 一人娘のためにも、両親の“不協和音”は早く解決してほしいものだ。