老いない生き方(4):薬が薬を呼ぶ。飲みすぎは本当に危険

1日30錠もの薬を飲んでいた70代後半女性Yさんが教えてくれたこと

 1日30錠、計15種類の薬を飲む70代後半の女性が「症状が改善するどころか悪化している」と相談に来たことがあったそう。

「各専門の医師は症状を解決しようと薬を処方するのですが、それぞれが連携していないと、副作用があったり、逆効果になってしまう薬を処方されてしまうこともあるんです。

 副作用に対する薬を処方して、また副作用が出たら新しい薬を……となる状態を『処方カスケード』と言いますが、この女性もそれでいくつかの薬をやめたところ、症状が改善しました。

 『ちょっと薬の量が多いかな?』と思ったら、かかりつけ医にお薬手帳を見せて、相談してみるとよいと思います」

老いない生き方(5):高血圧の薬を飲むなら森林浴を

登山大好き70代後半女性Dさんが教えてくれたこと

 以前は高血圧の薬を処方されていた登山が趣味という患者さんは、現在は薬なしで血圧が適切な範囲でとどまっているという。

「森林の効果についてはまだ研究段階ですが、香りの成分が直接脳に届いて血圧を低下させ、健康効果をもたらすという研究結果は出ています。

 ジムで歩くより、森の中を歩くほうが明らかに副交感神経が優位になって、リラクゼーション効果を感じるのでおすすめです。

 また森林環境は抑うつや不安症状を改善するという報告もあります。山や森まで遠いという方は、近くにある公園などの緑を楽しんでみてください」