夫婦ふたり旅が中心だという小暮さんだが、別行動をすることもしばしば。

いつもべったりではなく、それぞれお目当てが異なるときは、いったん“解散”もあり。さらに、疲れたときはお互い我慢せずに言い合うことにして、予定変更の相談ができるようにしておくと気楽です。特別仲がよいともいえない私たち夫婦ですが(笑)、こうしたときの塩梅が同じなのはありがたいことです

靴下や下着も最低限の量に

 荷物も多すぎると負担になるので、それぞれコンパクトなキャリーケースを準備して、アイテムを厳選。

衣類はかさばるので靴下や下着も最低限の量に。靴下は初日に手洗いして、帰る日にまたはいたりもしますよ

 気候もちょうどいいこの時季に、ゆったり充実したオトナの旅に出かけてみては?

碌山美術館。青々としたツタが美しい『60代 大人旅の愉しみと工夫』(主婦と生活社)より
碌山美術館。青々としたツタが美しい『60代 大人旅の愉しみと工夫』(主婦と生活社)より
【写真】生で見てみたい! 小暮さんが訪れた長野県や小田原の絶景スポット

・2泊3日旅~上高地・安曇野・松本~

 2泊3日のゆとりあるスケジュールでおすすめなのが、自然と芸術を満喫できる長野の高原観光地。一つひとつのエリアが大きいため、1日に予定を詰め込みすぎず2泊以上でプランを立てて。

 緑豊かな自然が楽しめ、気候も安定している初夏に小暮さんがおすすめするのが、長野県松本市の山岳景勝地「上高地」エリア。

「私も昨年の初夏に2泊3日の日程で行きました。標高が高く空気が澄んでいて、新緑のシーズンにぴったり。そのときは、上高地のシンボルともいわれている木製のつり橋、河童橋近くのホテルに荷物を預けてからハイキングを楽しみました。

 途中、美しい湿原や渓流、植物などを愛で、ゴールの明神池の景色を眺めたら、おにぎり弁当の昼食タイム。さらにホテルに戻って一休みして、上高地帝国ホテルにバスで向かい、ロビーラウンジでケーキとお茶を堪能。宿泊ホテルへと戻り、夜はのんびり過ごしました。翌朝は、穂高連峰を望むホテルのテラスで朝食ビュッフェ! その景観もごちそうの一つです」

 翌日は隣の安曇野市へ向かったそう。

「安曇野の碌山美術館に行きました。美術品はもちろんですが、“グズベリーハウス”と命名された休憩室の建物の造りが、窓の形までかわいらしくて感激。その後は午後の早い時間に2泊目の滞在地である松本へ。

 この旅は夫とのふたり旅でしたが、夫はここでいったん休憩。いつもの“解散”をして、私は松本城の城下町として有名な中町通りのお店巡り。翌朝は、まだ薄暗い時間に松本城を見に散歩へ。人の少ない時間に観光地を満喫できるのも、旅の醍醐味ですね