目次
Page 1
ー 親友としての出会いはラジオ
Page 2
ー 新刊『この味もまたいつか恋しくなる』の感想
Page 3
ー 粋な祖父を思い出す味
Page 4
ー おふくろの味

 

 東京・目黒川沿いにある『焼鶏あきら』。ハイボール片手に楽しげに話すのは、作家・燃え殻さん(51)とBE:FIRSTのLEOさん(26)。異色の組み合わせに見えるが、二人のファンの間では“親友”として知られている。

親友としての出会いはラジオ

BE:FIRST・LEO、作家・燃え殻(撮影/矢島泰輔)
BE:FIRST・LEO、作家・燃え殻(撮影/矢島泰輔)

「うまっ! 燃え殻さん、軟骨も食べる派ですか?」、手羽先にかぶりついたLEOさんが聞くと、「ん? 食べない派(笑)」と、燃え殻さん。

LEO(以下、L)「俺、食べる派なんです」

燃え殻(以下、燃)「若いから歯が丈夫なんだな」

 気負わないやりとりが、二人の仲を物語る。メインの鶏すきやきの鍋が運ばれてくると、「お~!」と歓声がそろい、息もぴったりだ。出会いは3年前。燃え殻さんのラジオ番組にLEOさんがゲスト出演したのがきっかけだった。

L「最初は俺の片思い。燃え殻さんの小説のファンだったので。思い切ってオンエア中にLINE交換してもらって、それ以降、時々飲みに行く仲になったんです」

 記者が「さぞ、おしゃれな店で……」と口にすると、すかさず「おしゃれな店? いや、全然、って俺が言うのもなんですが(笑)」とLEOさんが横目で笑いかける。

「まあ、おしゃれじゃない、僕の行きつけのゴールデン街の安心できる飲み屋です。LEO君とは倍くらい年が離れてるけど、共通点を見つけたくなるような人で、実際、すごくいっぱいあったんです」

L「そうっすね。ふだん人に言わない、傷ついた話とかも燃え殻さんにはできたし」

「LEO君の話に、『俺だって、こんなに深い傷があるぞ』って謎に張り合ったり(笑)」

L「気づいたら7時間もぶっ通しで飲んでました」

「今日も昼から飲み始めちゃったから、今夜も長くなりそうだなあ(笑)」