目次
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ー 日焼け止めは量と塗り直しが大切
Page 2
ー 肌が乾燥しているとよりシミができやすい
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ー 紫外線に強い栄養素

皮膚科医として長年、患者さんと接する中で、近年は紫外線対策への意識が高まっていることを感じます。多くの方が選択する紫外線対策のひとつに日焼け止めを塗ることが挙げられますが、実は圧倒的にその量が足りていないんです

 そう警鐘を鳴らすのは、よしき銀座クリニック院長の吉木伸子先生。

日焼け止めは量と塗り直しが大切

 時季として5月~9月に紫外線量が多いことはイメージがしやすいが、温暖化の影響で、そもそもの紫外線量が年々増加している。

紫外線対策は1年中というのがもはや一般常識ともなりましたが、夏場は特に日焼け止めの適正量を意識して守りましょう。乳液や液状タイプの日焼け止めは顔に対して500円玉大、クリームタイプの場合は真珠粒2つ分程度の量が適量です。適量を塗ることで初めてSPFの表示どおりの効果が出ます

SPF表示どおりの効果を得る方法
SPF表示どおりの効果を得る方法

 SPFとは「Sun Protection Factor」の略で、示された数値は、日焼けの原因となるUV-B(紫外線B波)をカットする時間を表しているもの。数字横の「+」マークは、しわやたるみの原因となるUV-A(紫外線A波)を防ぐ効果を表している。

数値によって差異はあれど、日焼け止めが紫外線を防御する力は塗って1時間が過ぎるころから下がり始め、2時間持たないことが多いのです。ですから、日焼け止めは2時間おきに適正量を塗り直すことが大切で、使用方法にも表示されています

 とはいうものの、毎日、2時間おきに塗り直すのは大変……。吉木先生が、日焼け止めを塗らない紫外線対策の秘策を教えてくれた。

実は、ほぼすべてのパウダーファンデーションには日焼け止めの成分である“酸化チタン”“酸化亜鉛”が入っており、UV効果があります。ムラなくしっかり塗れば1日効果が持続しますし、日焼け止めを何度も塗るよりも肌への負担も少なく済みます。私は真夏の海に行くときも、日焼け対策はパウダーファンデーションのみですが、日焼けしません」

 リキッドタイプでも、ある程度は紫外線をカットするが、日焼け止めと同様、時間の経過とともに効果が下がる傾向にあるとのこと。