肌が乾燥しているとよりシミができやすい
日焼けによって生じる悩みのひとつがシミ。実は、肌が乾燥しているとシミはできやすくなる。老化とともに肌は乾燥しやすくなるが、これが、年々紫外線を吸収しやすくする原因だ。
「乾燥した肌は、角質層に隙間ができ、ウイルスや菌などの外部の刺激から肌を守る“バリア機能”が正常に働かなくなります。紫外線に対しても同じことが起こり、シミのもととなるメラニンが増えてしまうのです」
日常のスキンケアの中で、肌乾燥の大きな要因になっていると吉木先生が指摘するのがクレンジング。
「例えば、メイク落としと洗顔が一度で済むタイプのものがありますが、油性と水性の汚れを同時に洗い落とすため、洗浄力が強い傾向があります。すると肌の潤いも奪われてしまい、その後、保湿剤でケアしたとしても乾燥しやすくなってしまいます」
肌に余計な負担をかけないためにも、ダブル洗顔で優しい洗い上がりを心がけて。さらに、クレンジングの質感選びと、落とし方が重要。
「オイルやリキッドのようにサラッとしたテクスチャーのものを使うと、肌をこすって摩擦が起き、乾燥やシミの原因となってしまうことも。ですから、テクスチャーに厚みのあるジェルやクリームタイプのものがおすすめです。
クレンジング剤をたっぷりと手に取り洗いましょう。その後、洗顔石けんを手と顔の間にクッションができる程度に泡立てて、優しく洗ってください」
日焼けによるダメージを防いで若々しい肌を保つには身体の内側からの健康も大切。
「例えば、アスリートの方というのは強い日差しの下で長時間過ごしているにもかかわらず、シミが少ない方が多いんです。これは、食事や睡眠、ストレスなどをきちんと管理し、心身共に健康であるからだと考えられます」
吉木先生いわく、日焼けを予防するあまり、まったく日に当たらないのもよくない。
「骨の強化、免疫力向上など、心身の健康を維持するために必要な栄養素のひとつにビタミンDがあります。体内でビタミンDを生成するには日光浴が必要です。適切なUV対策をして肌を守りつつ、適度に日光を浴びて健康を維持していただきたいですね」