“ミニ丈喪服”を着てしまった22歳の辻希美

 50代の青山さん、40代の瑠麗センセイのように知性も分別ある大人でもやらかしてしまうのですから、若い人がミスをするのは致し方ないことかもしれません。ラストは元モーニング娘。の辻希美さん。

 かなり前の話で恐縮ですが、2010年に後藤真希さんのお母さんのお通夜に参列した際、喪服のスカートの丈が膝上で短かったこと、髪に当時の辻さんのトレードマークであるデカリボンをつけていたことから、非常識ではないかとバッシングされたのでした。

2010年、後藤真希の母の通夜に参列した辻希美。頭にリボン、膝丈ミニの喪服が批判の的に
2010年、後藤真希の母の通夜に参列した辻希美。頭にリボン、膝丈ミニの喪服が批判の的に
【写真】ミニ丈にスケスケ…物議を醸した辻希美や三浦瑠麗の喪服姿

 当時の写真を改めて見てみると、辻さんはワンピースの上にジャケットを羽織っていますが、これは喪服ではなく“黒い服”なのではないかと思います。スカート丈が短いのもそのためでしょうし、ワンピースの袖丈が手の甲を隠しているなどサイズが微妙に合っていないのは、誰かのものを借りたからかもしれません。けれど、デカリボンにしても色は黒ですし、結婚指輪以外のアクセサリーをつけないというルールもきちんと守っています。

 当時の彼女が22歳くらいだったことを考えると、お通夜に参列した経験がなくて喪服を持っていなかったとしてもおかしくないと思うのです。

 若さゆえの準備不足ということは誰にもあるはずで、周りに注意されながら、常識を身に着けていくこともあると思いますから、そんなに叩かなくてもと私は思いました。

 炎上と言っても、その人の持つイメージによって意味合いは変わってくるのではないでしょうか。辻さんのように知識不足による炎上なら挽回することができるので、あのときはヤバかったけど、今はしっかりしてエラいと褒めてもらえるかもしれません。

 現代は人をイライラさせるニュースが数字を取る時代ですから、瑠麗センセイのスケ喪服はある意味エンタメの王道を行っていると言えないこともなく、瑠麗センセイの存在感を盤石にするでしょう。

 しかし、青山さんは2人とは違って、炎上しても何のトクにもならず、ちゃんとした人だと思っていたのにヤバかったんだねというレッテルを貼られかねません。

 葬儀は厳粛な場。変に自己主張せず、オーソドックスに徹した方がよさそうです。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」