セヨン:僕ら、練習生のときに“完璧だ”と思ってデビューしました。でも、やっぱりこの世界は完璧がありません。もっともっと頑張らなきゃダメです。
志麻子:韓国の方は本当に努力家が多いですね。日本人は足りないところに成長の余地を感じて、ダメな部分が“かわいい”と思うんですよ。
日本語の歌詞を間違えてしまうことも
セヨン:先生、こう見えても僕らダメなところが結構ありますから!(笑)
志麻子:ひとつ言えるとしたら、今後は熟女、スンニョを意識するといいです。みなさんのファンはアガシ(娘さん)が多いのではないかと思うんです。ただ、女性はアガシよりスンニョ、アジュンマの期間のほうがずっと長いですから。それに、日本はおばさんに対して優しい。おばさんが若いアイドルに夢中でも、おかしいとか、恥ずかしいとか、そんなのはないんです。今後、イルボン・アジュンマ(日本のおばさん)の市場にも飛び込むべきですよ。
3人:(声をそろえて)はい!
志麻子:おっ、すでに覚悟はあるんですね! 日本のおばさんは“カッコいい”はもちろんですが“かわいい”も欲しい。みなさん、「かわいそう」という言葉にあまりいいイメージがないかもしれませんが、日本はかわいそう=かわいいなんです。
3人:なるほど。
志麻子:頑張っているのに、なかなか結果がついてこないことに対して、がっかりではなく、かわいそう=かわいい、応援しなきゃとなるわけです。ですから、例えば失恋した話とか恥ずかしかったこと、といったダメエピソードをトークに取り入れると、日本ではウケると思いますね。
─今後のMYNAMEに必要なことは“かわいそう=かわいい”トークと提案する岩井先生に、3人がダメトークを披露することに。
セヨン:たまに、日本語の歌詞を間違えてしまうことがあります。
志麻子:みなさん、本当に日本語お上手ですよね。
セヨン:僕たち、日本でデビューする1年以上前から厳しい日本語のレッスンを受けていました。実際にデビューをしたときは、スタッフに韓国語を話せる方がいなかったので、トイレもごはんも「行きたい」「食べたい」と日本語で伝えられないと生活できなかったんですよ。
コヌ:これ、あまり話したくないことなんですけど……。
セヨン:沖縄の話?
コヌ:そう。せっかくの機会なのでお話しします。日本デビューしてすぐのころ、数日休みをもらえて。当時、すごく行きたかった沖縄にインスと僕ともうひとりのメンバーとマネージャーの4人で行ったんです。
志麻子:それはワクワクするでしょうね。
コヌ:はい! お酒を飲んで、おいしいごはんを食べた翌朝、ホテルで朝ごはんを食べたときにトイレへ行って。で、トイレから席に戻るとき、近くに高校生か中学生くらいの子が100人ほどいたんです。その子たちが全員、僕をじっと見ている。「そんなにカッコいいかな」と思っていたんですよ。