食材費以外の食費をしっかりと把握すべし!
塚越さんが考える夏の食費削減の肝は、食材費以外の食費を見直すことだ。ポイントは次の3つ。
(1)“やっつけ外食”をやめる
まずは、予定していない“場当たり的”な外食をやめること。
「例えば“お出かけしたら夕方になったので、このまま食べて帰ろう”となった経験はありませんか? でも、そうやって急に決めた“やっつけ外食”は、家計を切り詰めたいならムダな出費です」
家族で外食すれば少なくとも数千円はかかるので、1回でもスルーできれば負担はグッと減る。お出かけ前に食事の準備をしておいたり、あらかじめ家での食事時間に間に合うような予定を立てるなど、調整することが大事だ。
「予算と計画を組んで行く、ごほうび的外食は、日々の潤いになるのでお金を使う価値があります。一方で、なんとなく行った外食は結構なお金を使うわりに十分な満足度を得ることができません。
かけたお金に対するリターンが低いのです。どうしても急な外食が防げないときは、なるべく安く済ませましょう」
(2)コンビニのついで買いをやめる
とはいえ、外食を避けてコンビニを選ぶのは悪手。
「コンビニは気軽に利用できて便利ですが、家族分となると外食並みの出費になります。お惣菜やお弁当を買うならスーパーのほうが安いですし、コンビニは“ついで買い”を誘発させる動線に長けていますから、無駄な出費をしがちな場所だと認識しておく必要があります」
特に夏は避暑スポットとしてコンビニに寄りたくなる回数が増えるので注意を。
「冷えたドリンクを買いに行ったはずが、一緒に新作のお菓子やデザートを買ってしまった人も多いのでは。水分補給は大切なので、買うこと自体を我慢してはいけませんが“ドリンクだけ買うぞ”という腹積もりで入店を。その心構えだけでちょっとした浪費が防げます」
また、コンビニの立ち寄りは常習化しがち。
「つい寄りたくなって、意図せず“ちり積も”出費をするという恐ろしいルーティンに陥りやすいと心得ましょう」
(3)嗜好品のムダ買いをやめる
コンビニでの購入に限らず、お菓子やジュース、お酒などの嗜好品も気づかないうちに家計を圧迫しているもののひとつ。
「食費が高いと悩む家庭の多くは、食材費の高さではなく嗜好品費の高さに原因があります。しかし、スーパーなどで食材と嗜好品をまとめて買っているので、自分がどのくらい嗜好品を買っているか意識していない人が多いと感じます」
まずは買いすぎていないかを把握するためにも、買い物時に食材と嗜好品のカゴを分けること。

「どのくらいムダな嗜好品を買っているか“見える化”を。分けるだけで意識が働いて、自然と減っていきます」
この夏は、これら3つのポイントを意識することから始めてみようと塚越さん。
「いきなり“この3つをやめて、〇万円節約しよう”と頑張るのは大変。最初は、予定になかった外食の費用やコンビニに寄った回数、嗜好品の購入額をメモするだけでも十分です。
ムダな消費がどのくらいか把握できると、出費に対してブレーキをかけられるようになります。実際に意識改革だけで月4万~5万円の食費を減らした家庭もありますよ!」