正しいフォームで効果倍増! 「大切なのは腰をしっかり立てること」

1・イスに坐った状態で手のひらを90度上に曲げる。このとき、腰を丸めず仙骨を立てるイメージで

2・前に壁があって、それを両手で押していくようなイメージで身体を前に倒していく。そのまま45度の角度に手を上げて、両方の手のひらを重ね合わせる。手が引っ張られてお尻が持ち上がりそうになるギリギリまで上げる

3・さらに両手を10度上げて、横に小さく数字の8を描きながら真上まで上げる

4・3まで終わり、腰を立てたらイス坐禅の実践

 手は太ももの上につくような感じで、右の小指をおへその下に当て左手はその上にのせ、首を高く伸ばして力を抜こう。腰をそったり胸を張りすぎるのはNG。目と口を閉じ、舌は上あごにくっつけるイメージで数分この状態をキープすれば坐禅終了。坐禅が終わったら目の前で両手を合わせこすり、手のひらで包み込むように両目を覆う。手のぬくもりを感じたら、手を離す。身体を左右にひねり、両手を上に上げ息を吐きながら伸びをしてリラックスしよう。

坐ったときは足で床を踏む感覚を

坐ったと気は足で床を踏む感覚を
坐ったと気は足で床を踏む感覚を

 坐禅では身体を安定させることが重要だが、イス坐禅だと接地するのが足の裏のみで面積が少なくグラつきやすい。足で床をしっかり踏めるように、足の裏を両手の親指で刺激しよう。特に足の親指の付け根にある拇指球、小指の付け根にある小指球、かかとの踵骨と土踏まずの際あたりを重点的に

取材・文/井上真規子

横田南嶺さん 臨済宗円覚寺派管長。大学在学中に出家得度し、卒業と同時に京都建仁寺僧堂で修行。その後、円覚寺僧堂での修行を重ね、同役職に就任した。『心とからだを調える イス坐禅』(インターブックス)など著書多数。