「陛下は私がお守りする」美智子さまが語った覚悟
『在宅看護研究センターLLP』で代表を務める村松静子さんは「美智子さまから上皇さまには健康でなるべく長く生きていただきたいという覚悟が伝わった」と振り返る。
「美智子さまとは日本赤十字社主催の式典で初めてお会いして。その翌年、ご招待を受けて、お住まいへ伺いました。毎日お庭を散歩されていることや、つくしの佃煮を作っていることなど、何げない日常について明かしてくださいました。
そして、その年に上皇さまが手術をされた話題になって。美智子さまは“陛下は何があっても私がお守りするの。だから、みなさんの看護を教えてほしいの”とおっしゃったのです」
続けて、村松さんは美智子さまとの会話を思い起こす。
「“手術をした後、今は病院の中で機械を使ったリハビリをしているけれども、私は自然の中で療養したほうがいいと思うのよ、ナイチンゲールもそう言っていますよね”とか“病室ではなるべく窓を開けて、なるべく自然の空気を入れたいと思ったけれども、窓が少ししか開かないの”とお話を続けられて。
上皇さまの体調が少しでもよくなるよう、熱心に勉強されていることがひしひしと伝わりました」
この夏、軽井沢へ赴かれたのも、上皇さまの心身の健康を願われる美智子さまのお計らいかもしれない。
「今年5月、ご夫妻は葉山で静養される予定でしたが上皇さまの体調が悪化し、取りやめに。美智子さまは戦中、葉山御用邸の近くに疎開されていたこともあり、この夏は葉山に赴かれるのではと考えられていました。
しかし、軽井沢はおふたりが出会われた思い出の場所。美智子さまは自分の思い出の場所よりも上皇さまにとって思い出深い軽井沢をと考えられたのかもしれません」(前出・皇室ジャーナリスト)
非難の嵐がやまずとも、美智子さまの伴走の覚悟は揺るがない─。
つげのり子 西武文理大学非常勤講師。愛子さまご誕生以来、皇室番組に携わり、現在テレビ東京・BSテレ東で放送中の『皇室の窓』で構成を担当。著書に『素顔の美智子さま』など