避難は複数人で行うのが原則とタイチョーさん。しかし、高齢で単身世帯の場合、一緒に避難してくれる人を見つけるのが困難な場合も。
地域との『共助』関係を築くことがいざという時の命綱
「日頃から近所の方や友人と“警戒レベル3が発令されたら一緒に避難しよう”“震度5強以上の地震では建物の状況にかかわらず一緒に避難する”といった具体的な約束を交わしておくことが重要。地域全体でこうした仕組みをつくれば、災害時の安否確認や救助活動も効率的に行えます」
また、防災用品は、重い防災バッグより軽量な緊急避難用品を準備しておくべき。
「水や食料は避難所で提供されることが考えられるので、ホイッスル、懐中電灯、モバイルバッテリー、常備薬などをコンパクトにまとめた緊急避難バッグのほうが実用的です」
災害時の情報収集は、テレビ・ラジオなどの公的メディアを優先したい。
「SNSに頼るのはやめましょう。誤情報も多いため、参考程度にとどめ、気象庁や自治体など公的情報を優先してください。実際、救助機関も気象庁の情報を最優先にしています」
災害対策で最も重要なのは“事前の準備”と“正しい知識”。
「普段から防災に対する正しい知識を持つことが大切です。そして、日頃から地域との『共助』関係を築いておくことが、いざという時の命綱になります」
取材・文/千羽ひとみ
タイチョーさん 消防防災アドバイザー。元消防士。運営するYouTubeチャンネル「レスキューハウス」は登録者47万人超え。防災・消防・救助に関する情報を発信しており、特に地震や火災などの災害時に役立つ知識や防災グッズの紹介が人気。テレビ等多数のメディアにも出演。












