もうひとつ、アグネスが“若見え”のためにおすすめするのが“カラコン”だ。
「カラーコンタクトレンズは若い人だけのものではありません。黒目の部分がビビッドな色のカラコンを入れると目ヂカラがぐんとアップします。度数つきのものを眼科で処方してもらえますよ。
カラコンにつけまつげで目元はぱっちりです。目の下のクマが気になるときはフレームの太いメガネをかければ大丈夫です」
体質に合ったものを食べることを心がけると疲れない
52歳のときに乳がんを経験したため、健康にも気を使っている。
「10年ほど前から1日2食になりました。年を重ねるとたくさん食べられなくなり、朝食はとらないのがちょうどいいんです。空腹の時間が長いと細胞の再生が促されるという話もあります。
食べ物にはすべて効能があるという薬膳の考えを信じ、五色五味を実践して五臓を守っています。どれだけ食べるかより、何を食べるかが大事。自分の体質に合ったものを食べることを心がけると、疲れないんです」
毎日7時間の睡眠をとることもアグネスの元気の秘訣だ。
「あまり動かなかった日はよく眠れません。だから掃除をしたり、片づけをしたり、散歩をしたり、エア縄跳びをして軽い疲労をつくるんです」
見た目だけではなく、内面も磨いてきたアグネス。子育てをしながらスタンフォード大学に留学し、教育博士号を取得している努力家だ。今年6月、アグネスの母は100歳で天国へ旅立ったが、アグネスが頑張り屋なのは母の影響も大きい。
「母はいつも『鉄を打つならもとが良いものじゃなきゃダメ。材料が大事』と言っていました。人の力を借りたり、運に任せたりするのではなく、実力が大事だという意味です。
母は厳しく、あまり褒めない人でした。だから私はいつも『まだまだ実力が足りないのでは』と感じて不安になるんです。その不安が『もっと勉強しなきゃ』という原動力になり、この年まで枯れずに生きることに役立ったのかもしれません」
母との関係はずっと順風満帆だったわけではない。
「アイドルとして活動する中でカナダ留学を決めたときも、日本での結婚を選んだときも、母は強く反対しました。私が選んだ人生を、いつも心から喜んでくれていたわけではなく、戸惑ったり、モヤモヤしたことも多かったです。それでも、お互いに年を重ねるうちにわかり合える部分も増えていきました」